映画監督の行定勲氏(46)が28日、都内で行われた「第28回東京国際映画祭」の記者会見に出席した。

 行定監督は、同映画祭が国際交流基金アジアセンターと取り組む、オムニバス映画製作シリーズ「アジア三面鏡」プロジェクトで、フィリピンのブリランテ・メンドーサ監督(54)、カンボジアのソト・クォーリーカー監督(41)と映画を製作する。

 行定監督は「僕はアジア映画に刺激を受けてきた。オムニバスではあるが、何かつながりが見つかって、メビウスの輪のようにぐるぐる思いを巡らせるものができればいい」と意気込んだ。

 前日(27日)にはさっそく三者で打ち合わせが持たれたそうで、「米についての話は長い時間したが、米の話にはならないと思う」と笑いながら話した。

 他の2人は日本での撮影を希望しており、行定監督は海外での撮影になる見込み。これまで韓国、中国、台湾などで現地スタッフと撮影を行った経験を持つ行定監督は「撮影は間違いなくトラブルがたくさん出るけど、それが大きな経験になって、心の奥底にあるものを引き出してくれる」と熱弁した。

 なお、東京国際映画祭は10月22~31日まで開催され、コンペ部門の審査委員長はブライアン・シンガー監督(49)が務める。