ノブコブがありえない蛮行! 25日から26日にかけて放送されたフジテレビ系「FNS27時間テレビ2015」の平均視聴率が10・4%に終わった。この数字は、長い「27時間テレビ」の歴史でも3番目のワースト記録だ。だが、問題は視聴率だけではない。同番組の中で見られた「平成ノブシコブシ」の吉村崇(35)に「車を破壊させる演出」のせいで、民放テレビ局にとって最も頭が上がらないスポンサーを失う大ピンチに追い込まれかねないというのだ。

「27時間テレビ」は、1987年に「FNSスーパースペシャルテレビ夢列島」として放送されたのがルーツ。今年で29年目となるが10・4%という平均視聴率は3番目に悪い数字だ。

 一昨年に放送された、「女子力」をテーマにした時が9・8%でワースト1位。それに次いで悪かったのは03年の10・3%だが、この時は「夏の風物詩」と呼ぶには早い6月28日から29日の放送だった。フジもこれに懲りたのか、翌年から7月下旬の放送となった(13年のみ8月上旬に放送)。

「ちなみに03年は、笑福亭鶴瓶さんが泥酔して生放送中に“チン出し”した年。確かに数字は悪かったけど『放送終了後には一番注目を浴びた年』とも言えるでしょうね」(芸能プロ関係者)

 いずれにせよ夏の大型特番である「27時間テレビ」で、ワースト3位の数字を記録してしまったのは、フジにとっては痛恨の極みだ。

「今年はナインティナインが4年ぶり3回目の総合司会を務め、サポートをSMAPのリーダー・中居正広が務めるという盤石の態勢を敷いたのに、結果はこの体たらく。こんな数字では来年以降、『27時間テレビ』が存続するかどうかの議論に発展しかねないですよ」(40代のフジテレビ男性ベテラン社員)

 しかも今年は、「視聴率がよくなかった」では済まされないような“大失態”が同番組内であった。これは放送開始直後の25日夜に放送されたコーナー「お台場のカイダン 本当にあったフジ縛霊の怖い話」でのことだ。

 お笑いコンビ「平成ノブシコブシ」の吉村が、5月に買ったばかりの愛車「BMW i8」とともに登場。約2000万円費やした愛車に、相方の徳井健太(34)とともに飛び乗ったりする大暴れを見せた結果、フロントガラスが割れるというアクシデントに見舞われた。それでも吉村は、愛車に蹴りを入れるなど、最後まで持ち前の“破天荒キャラ”を貫いて大暴れを見せた。

 もちろん本人たちがやりたくてやったわけではないのは明白。

 だが、30代の男性中堅社員は「吉村が自分の愛車をどうしようが知ったことじゃない。でも番組ではBMWの車を足蹴にしたうえ、最終的にはガラスを割ってしまった。こんなの、自動車メーカーにしたら最も許されない行為。BMWが今後一切ウチにCMを出さなくなっても当然なくらい」と明かす。

 他の民放関係者は「おそらくこの演出は、たけしさんとさんまさんが、昔やったことをモチーフにしてるのでしょう」と言う。確かに90年代の同番組では、さんまの愛車をたけしが破壊する場面が、毎年恒例のように見られていた。

「でも、たけしさんとさんまさんは当時から、タモリさんを加え“BIG3”と言われた大御所。その2人がやったから面白かったのに、ノブコブが同じことをやってもねぇ…。しかも昔に比べ、今は格段に“コンプライアンス”が厳しくなっているご時世。何であんな演出をしたのか、理解に苦しむ」(同)

 明らかに制作サイドのチョンボ演出だ。前出のフジ中堅社員は「こんな行為は自動車メーカー全体を敵に回してもおかしくない。当事者のBMWだけでなく、他のメーカーがCMを出さなくなる可能性もある。同期の営業担当は『どうやって怒りを静めようか?』とマジで悩んでいた」と言う。

 視聴率が悪いだけでなくスポンサー撤退の可能性まで出た「27時間テレビ」。あらためてフジの“インケツ”ぶりを露呈したようだ。

(視聴率は関東地区、ビデオリサーチ調べ)