処女小説「火花」で、お笑い芸人初の芥川賞受賞が注目されるピース・又吉直樹(35)が16日、この日夜の選考会を前に心境を語った。

 又吉は相方の綾部祐二(37)とともに、東京ドームシティアトラクションズ「呪い指輪の家」発表会に出席。最終選考に残った芥川賞について「どうなるかわからないけど、でも盛り上げていただいてありがたいことです。難しいと思うけど、期待はしたいです」と笑顔で話した。

 前日はロケで一日中漁に出ていたそうで「昨日が漁で、今日の昼お化け屋敷で夕方選考って振れ幅が大きすぎる」と漏らした。

 選考中は編集者らと待機する。「あまりに落ち込むと気を使わせるし、あまり落ち込まないような顔をしたら、それはそれで心配させる」と落選時のリアクションだけが懸案だとした。

 綾部によると、三島賞の最終選考時は又吉の顔が緊張でパンパンになっていたらしいが、「その時に比べると落ち着いている」(綾部)という。

 芥川賞は佳作を積み上げることで実力を認められ受賞する例も多い。又吉も「今はまだ書いてないけど、今後もどんどん書いていこうかなと思っています」と作家活動の継続について前向きな構えを見せる。

 なお、イベントでは綾部がお化け屋敷に挑戦。入る前は「お前が化け物じゃないか」と又吉に軽口を叩いたが、アトラクション内では全身を汗まみれにして大絶叫。ぼうぜんと出てくると「怖すぎてコンビ格差とか、いろいろなことを忘れた」とこぼした。

 綾部は芥川賞作品発表時は、脱毛のためエステサロンで施術を受けているという。