ASKAの無実証明証言得られず…逆転シナリオ崩れた栩内被告

2015年06月25日 10時00分

栩内香澄美被告

 歌手のASKA(57=飛鳥涼、本名・宮崎重明)とともに逮捕され、覚醒剤取締法違反(使用)の罪に問われた元愛人の栩内(とちない)香澄美被告(38)の控訴審が23日、東京高裁(井上弘通裁判長)で開かれた。

 被告の美貌や一介のOLのシンデレラストーリーと転落人生にも注目が集まり、38の傍聴席に対して116人が詰め掛けた。弁論で、今年4月に3回(8、9、27日)にわたりASKAから弁護人に届いたメールが読み上げられると、被告は涙で身の潔白をアピールしてみせた。

「薬物に強く嫌悪感を持っていた彼女が、薬物使用の汚名を着せられることは本人が一番耐えられないことだと思う」との元愛人からのいたわりに栩内被告はくちびるをかみ、ピンクに染まった鼻をすすり、涙ぐみ、ハンカチで目頭を押さえた。

 弁護人は「今回、宮崎の証人尋問が却下されたため結局、栩内被告の体内からなぜ覚醒剤の反応が出たのかは不明なまま」と、ASKAに栩内の無実を証言させる“逆転裁判”のシナリオを潰されたことに恨み節。

 弁護人の怒りは、ASKAの家族にも向けられた。当初は「栩内の無実を証明するために何でもしたい」(8日のメール)と証人出廷に意欲的だったASKAだが「家族、スタッフ、弁護士と話し合い(出廷を)お断りします。私の勇み足で家族の理解を得ぬままメールしてしまった」(27日のメール)と翻意。

 弁護人は「宮崎が愛した一般女性が今、刑事被告人として冤罪に沈み行きそうな中、自分たちの利益や名誉を守ろうとして、家族は無実の証明に反対するという身勝手な行為に出た」と一番の被害者であるASKAの家族まで糾弾。完全な逆恨みで心証は悪い。

 判決公判は7月16日。一審では「覚醒剤との親和性があり反省の態度がない」として懲役2年(執行猶予3年)の判決が下された。