故やしきたかじんさん(享年64)の長女(41)が、たかじんさんと妻・さくらさんの闘病生活を描いた作家・百田尚樹氏(59)のノンフィクション「殉愛」で名誉を傷つけられたとして、発行元の幻冬舎に出版差し止めなどを求めた裁判の第4回口頭弁論が5日、東京地裁で開かれた。

 原告、被告とも代理人のみが出廷。前回の裁判で不備があった書類を確認し、わずか10分足らずで閉廷した。

 原告代理人の的場徹弁護士は、過去の判例から出版差し止めは「難しい」。

 今後、慰謝料などの和解案が提示される可能性もあるが、現時点で「応じるつもりはない」と強調した。次回裁判は8月28日に開かれる。

「殉愛」をめぐる裁判はほかにも繰り広げられており、前日4日にはさくらさんが、名誉毀損で損害賠償を求めていた民事訴訟うち1件の和解が成立している。