先月22日に東京・杉並区の青梅街道で事故死した個性派俳優・萩原流行さん(本名光男=享年62)の妻まゆ美さん(62)が22日、東京・千代田区の弁護士会館で会見を開いた。

 月命日のこの日、まゆ美さんは20歳のころの萩原さんの写真を持参。生前、萩原さんの弁護士だった堀内稔久氏(76)も出席した。

 事故死の原因をめぐっては、警視庁高井戸署の護送車が無理な車線変更をしたため萩原さんが転倒し、乗用車にひかれたのか、萩原さん自身がハンドル操作を誤って転倒し、乗用車にひかれたのか、いまだ分かっていない。

 約100人の報道陣が詰めかけた会見では、注目の事実が一つ明らかになった。萩原さんが生前、うつ病の治療で通院していた病院側に警視庁が病歴、症状の開示を求めてきたという。当局は、うつ病だった萩原さんが運転していたことに過失があると見ているのか…。

 堀内氏は「(当局は)診断書を出せ、出さなきゃ押収すると言っている。ちょっとひどいんじゃないか」と主張。まゆ美さんも「うつの人が運転するのがダメだとか、そういうふうには取らないでいただきたい。本人も25年患っていたけど、仕事もしていて運転もしている。自分から起こした事故ではないと私も思っている」と同調した。

 この日、まゆ美さんは「死体検案書」を会見場で提示。すでに本紙は「死体検案書」をいち早く入手し、死因が「不詳」とされていることを報じているが、「今週中には死亡原因が『不詳』ではなく出せると言われて待っていたけど、司法解剖の結果は半年かかると19日に言われた」と話し、依然として先延ばしになっていることを明かした。

 また、事故現場近くのスーパーマーケットの店内に設置された防犯カメラが青梅街道方面を撮影しているという。堀内氏は「防犯カメラにきちっと写っているそうです。重要な証拠になる」と事故の瞬間を捉えている可能性を指摘した。

 一方でこの日、警視庁が、護送車の不注意が事故原因になった可能性が高いとみて調べているとも一部で報じられた。

 まゆ美さんはこの一報を「知りませんでした」と話し、事件の真相解明のために、堀内氏に加え、もう1人弁護士をつけたという。