現役続行を正式に表明したフィギュアスケート女子の浅田真央(24)が、休養中に「聞いて気持ちが楽になった」という、テレサ・テンの「時の流れに身をまかせ」が、再ブレークしそうだ。くしくも今年は、テレサの没後20年という節目の年。生前の歌う姿の記憶などなさそうな“銀盤の世界的スター”と、伝説となった“アジアの歌姫”の不思議なコラボ。真央が自身のラジオ番組で同曲を流したことで、20年目のテレサブームは約束されたも同然!?

 昨年3月の世界選手権から約1年2か月間休養していた真央は18日、都内で記者会見を開き「現役続行」を正式に表明した。会見後にはTBSラジオ「浅田真央のにっぽんスマイル」(月曜午後9時)に生出演。ここで自ら選曲して流したのが「時の流れに――」だった。

 同番組で真央は「渋いかなぁ~と思いますが、休養中に、考えても考えても思い浮かばないときに聞いて『何も考えず、時の流れに身をまかせればいいんだなあ』と気持ちが楽になったんです」と説明。さらに「『一度の人生それさえ』というフレーズが気に入っています」と話した。

 日本中の注目を集める真央が、現役続行を選んだウラにあった名曲となったことで、「時の流れに――」が再び脚光を浴びている。

 あるワイドショースタッフは「我々も当然『時の流れに――』をオンエアで流しましたよ。ウチ以外でも、会見以降に真央ちゃんネタを扱った番組はほとんど曲を使ったはずですよ」と言う。今後も真央の話題を扱う番組が、この曲をクローズアップするのは間違いない。

「時の流れに――」は1986年、作詞家・荒木とよひさ氏、作曲家・三木たかしさん(故人)のコンビで生まれた。不倫中の若い女性が、かなわぬ恋のつらさを味わいながらも一時の幸せをかみしめるという切ない歌詞で、当時のオジサンたちを熱狂させた。いまでも「テレサ・テンといえばこの曲」という人も少なくない、名曲中の名曲だ。

 そんな歌に支えられたと話す真央は、自ら言うように、確かに“シブすぎる”!?

 しかも今年は、テレサが1995年5月8日に亡くなってからちょうど20年にあたる。節目の年だけに、この6日には「テレサ・テン 40/40~ベスト・セレクション」(ユニバーサル)が発売された。ほかにもテレサの特集番組が組まれたり、CD発売のタイミングで情報番組に取り上げられることも多く、テレサの曲がメディアに流れることも多かったという。

「iTunesなどの配信ランキングでは『時の流れに――』が上位に来ていた。真央ちゃんの発言もあってクローズアップされたのでしょう。トップアスリートが音楽界に与える影響力というのはすごいんです。真央ちゃんがフィギュアスケートの演技で使う曲を集めたアルバムもかなりの数字の見込める作品になるし、活躍すればさらに売り上げはアップしますからね」とユニバーサル関係者。早くもブームの兆しが表れているというのだ。

 23日には東京・渋谷公会堂で「テレサ・テン メモリアルコンサート~没20年追悼チャリティ音楽会~」も行われる。このステージではホログラムを使い、テレサの姿をステージ上によみがえらせるという演出もあるという。

 前出のワイドショースタッフは「復帰した真央ちゃんが活躍すればするほど、テレビでは『時の流れに――』をオンエアしていくでしょう。ご承知の通り、もともとすばらしい曲。ひょっとすると真央ちゃんのおかげで今年を象徴する曲にまでなるかもしれません」と指摘する。

 真央発言をキッカケに今年は「時の流れに――」の名曲に乗ってテレサの大ブームが来そうだ。