SMAP・木村拓哉(42)主演ドラマ「アイムホーム」(テレビ朝日系)が、同時期に始まった堺雅人(41)主演のライバル番組「Dr.倫太郎」(日本テレビ系)との視聴率争いで、かろうじてトップを守っている。初めて本格的に父親役を演じて話題のドラマだが、一方で「いつまでもかっこいいキムタク」のイメージにこだわるあまり、某CMを降板するとの不穏情報が浮上している。

 同名の漫画が原作のドラマで、木村は妻と息子を持ち、前妻との間に娘もいる父親役を演じている。妻役の上戸彩(29)とはドラマ初共演。木村演じる主人公は事故により、直近約5年の記憶を喪失している設定で、家族や人生について見つめ直すヒューマンストーリーだ。

 テレ朝の木曜午後9時枠は「ドクターX」シリーズに代表される同局の看板枠で、視聴率への関心も高い。日本テレビ系で水曜午後10時から放送の「Dr.倫太郎」とは、時間帯は異なるが“新視聴率男”の堺が主演とあって、ライバル関係になることは本紙既報通りだ。

「アイム――」は4月16日の初回が16・7%を記録し、4月クールのドラマでトップ発進。「Dr.倫太郎」には第3話と第4話で惜敗したが、第5話で再び勝利し、これまでの平均でも同クールのトップをひた走っている。

 テレビ局関係者は「注目すべきは、14日に放送された第5話の視聴率です。初回から徐々に下がり、第4話は12・6%まで落ち込んだが、一気に14・5%と2ポイントほど挽回した。中盤で数字が上がるのは内容がおもしろいと評価されている証拠で、終盤に向かって跳ね上がっていく可能性は十分にある」。これを受けて、撮影現場のムードも盛り上がっているという。

 好調の要因として挙げられているのが木村の好演だ。「これまでのドラマはどうしても『かっこいい木村拓哉』というイメージを崩せないのか『どの役を演じてもキムタク』とやゆされてきた。だけど『アイム――』では年相応の父親を見事に演じており、俳優としての評価も急上昇している」と芸能プロ関係者。

 プライベートでは、妻・工藤静香(45)との間に2人の愛娘を持つ父親で、それこそ父親役はお手のもの。今回の好演で今後、父親役でのオファーが増えることは間違いない。だが、木村、ジャニーズ事務所が父親役を簡単に受けるかは疑問。これまでプライベートの家庭生活について木村が語ることは皆無で、質問さえ受け付けなかった。実際にこんな話が業界を飛び交ってもいる。

「数年前から木村はある家庭向け食品のCMに出演しているが、それが夏に終わると聞いています。理由は、クライアント企業は家庭向けということで、もっと父親色を出してほしいと要望していたが、木村サイドがそれを断ったというのです。それこそ工藤静香と共演というプランもあったが、即座に断られたとか。後任には先日、パパになったばかりの五輪水泳金メダリスト・北島康介が内定しているそうです」(広告代理店関係者)

 ドラマとは裏腹に父親役のイメージ定着を避けたいようだが、吉と出るか凶と出るか。

(視聴率は関東地区、ビデオリサーチ調べ)