柔道男子日本代表前監督で、最近はタレントとしても活動している篠原信一氏(42)の人気が急上昇している。コワモテ風の外見とは裏腹に、ユーモアのセンスと抜群のトーク力を併せ持つ篠原氏。テレビやイベントで引っ張りダコになるのは当然だが、「タイミングも最良だった」との声も聞かれる。

 元柔道世界王者の篠原氏は、2000年のシドニー五輪100キロ超級決勝でダビド・ドゥイエ(フランス)に“世紀の誤審”といわれた不可解な判定で敗れた悲劇の銀メダリストとしても知られる。03年に現役を退き、08年の北京五輪後から12年のロンドン五輪後まで男子日本代表監督を務めた。昨年以降はバラエティー番組での活躍が目立っている。過去に一緒に仕事をしたことのあるテレビ局関係者は「打ち合わせでも自分から面白い登場の仕方などをどんどん提案してくれるし、何を頼んでもやってくれる。そもそも話し上手で、放っておいても場を盛り上げてくれるので、重宝されるのは当たり前」と、その人柄を称賛する。

 17日には都内で行われた「進撃の巨人×セブン―イレブン」発表会に出席。巨人のボディースーツ姿で会場を大いに盛り上げた。テレビ出演にあたって基本的にNGはないそうで、「声をかけていただいたら、ありがたいなという感じ」と語るなど、腰の低さも見せた。

 過去の経歴に加えて、人を引きつける人間性。テレビ業界や世間が黙って見ているはずもない。前出の関係者は、そうした点に加えて“アスリートタレント”として本格的に世に出る時期が良かったと指摘する。

「清原さんが薬物疑惑の影響で徐々に出演が減少するタイミングで、篠原さんの出番が増えていった。2人は一流のアスリート、関西弁をしゃべる、見た目が怖くて粗暴そうだけど実は優しいという共通点がある。キャラクター的にかぶるところが多い」(同)

「清原さん」とは、元プロ野球選手の清原和博氏(47)。週刊誌などで薬物疑惑が報じられた昨春以降、テレビ出演が激減してしまった。篠原氏は、その後釜としてピッタリだったようだ。「“男気”という観点でも、五輪の決勝で不可解な判定で敗れたのに言い訳を一切しなかった篠原さんはイメージがいい。『清原から篠原へ』という流れは当然のことでしょう」(イベント関係者)

 順調にテレビ出演を増やした篠原氏は、17日のイベントでも収入が増えていることを告白。絶好調のようだが、この傾向はしばらく続きそうだ。

「話はものすごくうまいし、運動選手特有の“スポーツ業界内輪ネタ”に終始することはない。私生活では妻と4人の子供がいるから、今後は“パパタレント”としての出演も増えてきそう。どんな番組やイベントに出ても対応できるのが強みでしょうね」(同)

 この調子なら、今後も露出はますます増えそうだ。