最近のお笑い界は、若手がブレークすると同時に「いつ消えるか」という話題が出てくる。いわゆる“一発屋”になることが最初から想定されている状態だ。

「流行語大賞を受賞した芸人は次の年にいなくなる、なんてジンクスがあるけど、これはジンクスじゃなくて当たり前。流行語なんてそのうち誰も言わなくなるわけだから、『グ〜!』のエド・はるみとか『そんなの関係ねぇ』の小島よしおなど、ギャグやリズムネタで世に出てきた芸人が消えていくのは必然と言える」(お笑い関係者)

 今年は年明けからリズムネタでブレークする芸人が続出。「ラッスンゴレライ」で一躍人気者となった「8・6秒バズーカー」(通称ハチロク)をはじめ「♪あったかいんだから〜」のクマムシ、さらに最近では「ダンソン、フィーザキー」と歌うバンビーノもブレークの兆しを見せている。

 ただすでに彼らも「今後生き残っていけるのか?」と周囲に心配されている。

「『8・6秒バズーカー』に関しては、ネットで“反日疑惑”なんて出てしまったしね(笑い)。まあ、あれは完全にガセだけど、リズムネタから早く脱却しないと、エドや小島のようになってしまうのでは。本人たちもアセっているようだ」(同)

 こんな「8・6秒バズーカー」のような、リズムネタ芸人が一発屋に終わらないためにはどうすればいいのか?

 あるベテラン芸人は「一発屋からうまく脱却したコンビが1組いる。彼らを見習えばいい」と指摘。そのコンビとは「オリエンタルラジオ」だという。

 オリラジはもともと、“武勇伝ネタ”でブレークした。まだNSC在籍中の2004年には「M—1グランプリ」の準決勝まで進出。すぐにレギュラー番組を多数持つ売れっ子になった。

「ある程度のキャリアを積んだ芸人でもなかなか持てない冠番組を3本も持っていた。こんなスピード出世は後にも先にもないのでは」(テレビ局関係者)
 だがブレークした時期はすぐに終わった。仕事もなくなり、このまま“一発屋”として終わるかと思われたが、見事に復活した。

「オリラジは、ネタを作っているのは中田敦彦ですが、再ブレークのきっかけは藤森慎吾の“チャラ男”キャラでした」(同)

 一方の中田も慶応大学出身という学歴を生かし“高学歴キャラ”で仕事を増やしていった。「本人も言っているが、最初は京都大学出身の『ロザン』宇治原史規の“かませ犬キャラ”を演じることで生き延びたんです」(同)

 そのうえ最近は「8・6秒バズーカー」の「ラッスンゴレライ」をパクって話題にもなった。

「後輩のネタに便乗するほどプライドを捨てた。生き残るためには、それくらいの覚悟が必要なんです」(前出のお笑い関係者)

 一発屋に終わらないヒントはオリラジにあるようだ。