4月15日に肺がんで死去した俳優・愛川欽也さん(享年80)の妻でタレントのうつみ宮土理(71)が10日、2人の思い出が詰まった東京・目黒区の「キンケロ・シアター」で会見を行った。

 愛川さんの突然の死去からもうすぐ1か月というこの日、うつみは夫の死後、初めて公の場に姿を見せた。何とか体調が回復しつつあるということで会見に臨んだのだが、今でもショックは大きく、憔悴しきった様子だ。

「こんなに人生で悲しくて、つらくて、寂しくて、いとおしくて、一緒に同じ天国に行ってしまいたい、何度も思いました」と涙ぐみながら語ったうつみ。愛川さんが亡くなってからこの日が初めての外出となったが、自宅では「遺骨を抱いて寝てました」という。

 愛川さんは入院することなく、最後までうつみと自宅で過ごした。「病院へ行く、入院させるという考えは、頭にちらとも浮かびませんでした。愛川が家が好きだったことを知ってるからです」。

 最期の状況について聞かれると「そういうことは言えません、私。言えません。悲しすぎて、そんな質問は酷です」

 愛川さんと過ごした時間を「本当に愛川欽也と結婚できて、最高の幸せでした。私と結婚してくれて、本当にありがとう」と振り返ったうつみ。「(愛川さんが)何よりも映画で訴えたかったのは平和でした。だから私も愛川の遺志を継いで、平和を、憲法9条を守りましょう。小さい子供たちのことを考え、怖い日本にならないように、守りましょう」と誓った。

 6月6、7日にキンケロ・シアターで「愛川欽也の思い出展示会」の開催も決定した。