萩原流行さん“遺言”で「猫葬」を要望

2015年04月26日 11時00分


 萩原さんの通夜・告別式は執り行わず、墓も作らない意向。まゆ美夫人は1996年に作成された遺言書を手にし、火葬後に「どこに安置するかは決めていない」と首を振った。故人はどこで安らかに眠るのか――。


 生前親しかった知人女性はこう証言する。


「萩原さんは無宗教で、実家の墓も持っていないそうです。自分に万が一のことがあった場合、通夜・告別式も行わず、火葬だけするいわゆる“直葬”という形式を取ってほしいと要望していました」


 子供はいない夫婦だったが「ペット好きで、茶トラ柄の『小鉄』というオス猫を飼っていました。2001年に死んでしまったけど、夫婦の自宅には小鉄の遺骨が入った骨つぼがあるそうなんです」(同)。


 萩原さんは生前、この女性に“遺言”として、こう語っていたという。


「オレが死んだら小鉄と一緒にしてほしい。小鉄の骨つぼに入れてくれ」


 いわば“猫葬”だ。それこそ萩原さん夫婦は、小鉄を息子のようにかわいがっていた。


 今から約30年も前のことだ。まゆ美夫人は東京・西荻窪のペットショップで「3000円」と激安で売られていた子猫にじっと見つめられ、思いに駆られ購入した。帰宅した萩原さんは子猫がいてビックリしたという。のちに「小鉄」と名づけられたこの一連の逸話は、萩原さんファンには知られている。


 小鉄をはじめ自宅で飼った愛猫たちに、ともにうつ病を患っていた萩原さん夫婦は救われた。今も別の猫を飼っている。


「萩原さんにとって、小鉄は人生そのものだったから。まゆ美夫人も萩原さんの遺志をかなえるために、小鉄と一緒にするのではないでしょうか」と前出の女性は語った。


「きれいな顔をしているんですよ。あれ、こんなに二枚目だったかなって」。まゆ美夫人は冷たくなった萩原さんを目の前にし、こう思ったという。


 愛猫の死から14年。萩原さんは“息子”と久しぶりの再会を果たせるかもしれない。