法務省の矯正支援官への委嘱式が22日に同省で行われ、浜崎あゆみ(36)や「EXILE」のATSUSHI(34)らが出席した。各界の著名人に声を掛け、支援官として集結させたのは俳優の杉良太郎(70)。慈善活動を始めたのは15歳からという、杉の筋金入りの行動にスポットライトが集まっている。

 法務省初の制度となる「矯正支援官」とは、受刑者らのさらなる改善更生のため、全国の刑務所など矯正施設を訪問することを目的として設けられた。この日はほかに、コロッケらが出席。欠席となったが、大相撲の貴乃花親方や五輪スケート金メダリスト清水宏保氏らも委嘱された。

 こうした活動の中心にいるのが杉だ。長年にわたって刑務所への慰問活動を積極的に行ってきたことが認められ、2008年には法務大臣から「特別矯正監」に任命されている。杉の並々ならぬ熱意は、刑務所を訪れて話をするにとどまらないところ。再犯防止のため受刑者に働きかけるのはもちろん、被害者ケアや刑務所の施設改善など幅広い視点で問題に取り組んできた。

 それだけ本気で取り組んでいるからこそ、杉は「刑務所への慰問とか視察というのは経験上、一番骨が折れる」と、今回矯正支援官となった浜崎らに語りかけた。

 関係者は「杉の見識の深さは一目置かれており『再犯防止超党派議員連盟』の議員が教えを請うほど。慈善事業やボランティア活動は杉のライフワークとなっている。そのために投じた私財も天文学的な数字です」と明かす。

 杉は「(活動に賛同してくれて)感謝しかありません。浜崎さんやATSUSHIさんなんかは引き受けないだろうと思っていた。ミスマッチかなあと」と話したが、こうした実績や熱意があるからこそ、みな二つ返事で集まったのだ。