昨年1月に死去した歌手でタレントのやしきたかじんさん(享年64)の妻・さくらさんが、たかじんさんの元弟子で歌手の打越元久氏に対して名誉毀損で損害賠償を求めた弁論準備が15日、大阪地裁で行われた。
 
 さくらさん目線でたかじんさんの闘病記を描いた百田尚樹氏の著書「殉愛」に絡み、昨年11月に放送されたインターネットラジオで、打越氏は闘病中にさくらさんが「がんがうつった」と金銭を要求したと発言。それにより、さくらさんは妻として品性、人格に損害を受けたとして1000万円の損害賠償を求めて昨年12月に大阪地裁に提訴していた。
 
 この日は、第2回の口頭弁論のための弁論準備が行われ、被告の代理人と原告の代理人が出席。約30分、非公開で行われ、被告側の主張が原告側に伝えられた。終了後、双方が取材に応じた。 原告側によると、さくらさんの主張は「変わらない」という。訴訟の状況はさくらさんに随時、報告しているが近況などは「確認していない」と多くを語らなかった。現在、どこにいるか代理人も知らず、国内外のどちらにいるかも「聞いていない」とした。

 ただ、連絡については「すぐ取れる」と明言した。

 一方の被告側は争う姿勢を明確にし、必要性があれば打越氏の出廷の可能性も示唆。

 打越氏は「いつでも行きます」とやる気を見せているという。裁判は長期化必至の状況だが「年末ぐらいまでには、ある程度のところまで行きたい」と見込みを語った。双方、和解に向けた話し合いはないとした。

 次回も被告側の弁論準備になる予定で6月4日に行われる。