出版社などからの著作権使用料を申告しなかったとして、著作権管理会社と同社代表を務める人気ライトノベル作家の“橙乃ままれ”こと梅津大輔氏(41)が13日、法人税法違反容疑で東京国税局に刑事告発された。この“事件”に戦々恐々としているのがアニメファンだ。


 同氏はアニメ化もされた人気小説「まおゆう魔王勇者」や「ログ・ホライズン」の作者として知られており、2014年3月期までの3年間で得た著作権使用料約1億2000万円を申告せず、法人税約3000万円を脱税した疑いが持たれている。


 梅津氏はアニメやラノベファンにはよく知られた有名人。特に“ログホラ”の略称で知られる「ログ・ホライズン」はNHKで13年にアニメ化され人気を呼び、14年10月に開始した第2期の放送が先月28日に終わったばかりだった。


 原作小説には続きがあり、ファンの間ではアニメ3期の放送を期待する声も多い。このため脱税のニュースが報じられると「3期どうなるの」「ログホラ大丈夫なのか」と心配の声が数多く上がった。


 アニメ関係者は続編の可能性について「脱税は立派な犯罪ですからね。しかも脱税した著作権使用料にはログホラのアニメ化に際し、NHKから払われたものも含まれている。企業コンプライアンスを考えると、同局での製作は厳しくなったと言わざるを得ません」と語っており、見通しは暗い。


 梅津氏はもう一つの代表作「まおゆう魔王勇者」で経済学に詳しい主人公を描いており、作家人生に皮肉なオチをつけてしまった。