AKB川栄李奈 卒業を決めた「心ない声」

2015年03月28日 07時15分

涙ぐむ川栄(右)を元気づける総監督の高橋みなみ

 人気アイドルグループ「AKB48」の川栄李奈(20)が26日、さいたまスーパーアリーナで行われたAKB48春のコンサートで、グループ卒業を発表した。時期は未定。女優としての夢を語る一方、昨年5月25日に起きた握手会襲撃事件が決断するきっかけになったことを隠さず明かした。卒業を何度も決断しながらも「頑張ろう」と思いとどまった川栄。その胸の内には大きな苦悩があった――。

 驚きだった。アンコール後、スタッフから「メンバーの人事異動」が発表され、最後に「川栄李奈…」に続いたのは「卒業」。会場では悲鳴に似た声があちこちで上がった。

 川栄は涙ながらに「去年の事件があって、握手会に出られなくなって。AKB48は握手会を大事にしてるけど、私は出られないし、これからも出られることはないし、どうしようと…」と事件がきっかけになったことを明かした。

 また、「お芝居することがすごく好き」という川栄は「私はAKB48のメンバーじゃないと通用しないと思うし、演技もヘタで…。一から勉強して夢を追いかけたいと思います」と女優としての決意も示した。川栄の卒業時期は今のところ未定だという。

 川栄といえば、襲撃事件から2週間後の昨年6月7日に「選抜総選挙」にサプライズで登場し、負傷した右手に包帯を巻き「私は絶対に負けません!」と気丈に振る舞った姿が思い起こされる。

 AKB関係者は「実は1月に行われたAKB48リクエストアワーで(卒業を)発表することも想定していましたが、“頑張りたい”と。先月24日に行われた川栄の誕生日を祝う“生誕祭公演”では『握手会には(今後も)たぶん出られないと思う。何か違った形で恩返しできたら』とあいさつ。前向きな気持ちだったが、何度か卒業を決断しながら思いとどまったり、揺れ動いていた」。

 さらに、別のAKB関係者によれば「自分は握手会には、やっぱり出られない」と思い知らされる決定的な出来事があったという。

「昨秋、川栄がやっていたSNS上で、一部から握手会に出れないことをチャカしたり、批判するようなコメントが寄せられた。絶対にファンではないので無視すればいいのですが…。川栄はうまく処理できず、ショックのあまり泣き崩れたこともあった」(同)

 川栄だけではない。同じく事件で負傷した入山杏奈(19)は川栄の卒業発表後、自身のツイッターを更新。40枚目のシングル「僕たちは戦わない」の選抜メンバーに選ばれながら辞退したことを告白。

「たくさん悩んで出した結果です」と説明したが、襲撃事件がなければ、辞退を決断するまで悩むことはなかっただろう。

 ある出版スタッフによると「2人以外にも多くのメンバーが精神的に傷を負った。今回のシングルで単独センターになった島崎遥香も例外ではない。一時期はファンとの距離が近い劇場に近づくことさえも怖がり『辞めたい』と漏らしたこともあった」。現在、島崎は前向きさを取り戻しているが、多くのメンバーが後遺症に苦しんだ。

 襲撃犯の梅田悟被告は今年2月、懲役6年の判決が確定した。