未明の日本に悲鳴が上がった。英国の人気音楽グループ「ワン・ダイレクション(1D)」は25日、メンバーのゼイン・マリク(22)が脱退することを公式サイトで発表した。今後はマリクを除いた4人で活動を続けていく。“悲報”が伝わった26日、日本でも衝撃を受けたファンのツイートが相次いだ。

 公式サイトに掲載されたグループの声明で、ゼインは「1Dとともにあった人生は想像以上のものだった。今がバンドを離れる時期だ。リラックスして、スポットライトの当たらないプライベートな時間を持てる、普通の22歳になりたい」と理由を説明。「この決断にがっかりしたファンにはおわびする」とした。

 英国とアイルランド出身の若者で構成される1Dは2011年にデビュー。関連ウェブサイトによると、デビューアルバムが英出身グループとして史上初となる全米ビルボードチャート初登場1位を記録。全世界でCD5000万枚、日本で170万枚以上の「今世紀最大のグループ」とも言われる。日本にも多くのファンがおり、2月24日から今月2日にかけて大阪と埼玉で公演した。

 26日午前、ツイッターには「やだやだ」「混乱してます」「つらい、つらすぎる」といったファンのコメントが流れた。「普通の22歳」は日本人にとって、人気グループのキャンディーズが「普通の女の子に戻りたい」といって1978年に解散したことをほうふつさせるもの。ゼインの「普通の22歳」には「切ない」との感想もあった。

 ゼインの最新ツイートは18日付で、婚約中とされる恋人への愛情をつづったその文中にも「私は22歳」との言葉が登場している。それに先立つ昨年末には「結婚延期」が報じられ、浮気も噂されていた。脱退との関連は現時点では分からない。

 1Dは6月から欧州、北米での公演予定がびっしりで、特に秋の英国公演はすべて売り切れになっている。