テレビ東京の“レジェンド”大橋未歩アナウンサー(36)がメーンMCを務める同局系朝の新情報番組「チャージ730!」が6日午前、試作となるパイロット版を放送した。同番組は4月1日から、平日午前7時半~8時15分に正式放送される。独自路線を歩むテレ東が大橋アナを看板に朝の生情報番組に初参入することは、本紙が先月にスクープ。異例のパイロット版放送に業界では驚きの声が上がっている。

 白いシャツに大きめのネックレス姿で画面に映った大橋アナは「今朝はひと足早く、先取りチャージということでお届けします」とあいさつ。林克征アナ(30)を脇に従え、ニュースを伝え、ゲストの漫画家やくみつる氏(55)と経済金融評論家・山口正洋氏とのトークも切り回した。

 テーブル下から大橋アナの脚部が一瞬、映る場面もあったが、お色気は4月までお預けか。番組は本放送とまったく同じ時間枠で放送された。これに業界関係者は「前代未聞ですよ!」と反応を示し、こう続ける。

「朝の時間帯にパイロット版を放送しちゃうなんて聞いたことがない。パイロット版は深夜に放送するのが常識だし、ほとんどがバラエティー番組。そのセオリーを破ったところに、テレ東の本気度が伝わってくる」

 通常世に出るパイロット版とは、バラエティー番組のものがほとんど。それも急きょ番組枠が空いたときに放送して視聴リサーチを行い、その反応をもとに面白ければレギュラー化する、というのが一般的だ。一方で生放送が当たり前の情報番組でもパイロット版は制作されるが、情報を扱う性質上、大きなミスが許されないため放送されることはまずない。

 リスクを負ってまで情報番組のパイロット版を生放送するあたりはテレ東らしいとも言える。各局の看板番組がひしめく朝の“情報番組戦争”に新規参入する立場としては、今回のパイロット版放送で得られる視聴リサーチ結果は大きなメリットになるはず。

 この日の放送で、やく氏はサッカー日本代表新監督のニュースにひっかけて、「ハリルホジッチと同じで、『チャージ730!』もまずは名前を覚えてもらうこと」とコメント。大橋アナも「社内で『エナジー頑張って』と言われる」と番組名が浸透していないことを漏らした。

 異例の試作版放送で知名度アップへ。同時間帯に現在放送しているアニメが視聴率0・5%~1%(関東地区)と苦戦するテレ東は「3%以上を目指したい」(チーフプロデューサー)としている。