歌舞伎役者・中村獅童(42)、女優・小西真奈美(36)が24日、東京・港区のスペースFS汐留で行われた映画「振り子」(竹永典弘監督、28日公開)の東京凱旋試写会舞台あいさつに登場した。

 お笑い芸人・鉄拳(42)を“復活”させたパラパラ漫画「振り子」が映画化された。寄り添う夫婦の人生を描いた作品で、夫の大介を獅童、妻のサキを小西が熱演した。

 映画では夫婦の“取り戻せない時間”が描かれており、獅童は「自分にも取り戻せない時間がある。出演オファーを受けた時が、ちょうど母が亡くなったころ。気持ちの部分でいろいろと重なりましたね」と思いをめぐらせた。

 21日には大先輩の坂東三津五郎さんがすい臓がんのため、59歳で死去した。

 獅童は「コメントできる気持ちではないが、ただ言えるのは、みんなで力を合わせて歌舞伎界を盛り上げていくこと。そして自分が精進することが恩返しになる」と気丈に振る舞うが、その悲しみは隠し切れない。

「1月13日に入籍の報告でお会いした。その時は妻にも優しくしてくれて元気そうだった。弱ったところは見ていない。聞きにいけばいろいろと教えてくれるし、一番教わった先輩だった」と故人をしのんだ。