【たけしのエンタメ賞】日本芸能賞の3組より「ワンランク上の賞をあげたい」と、たけしのお墨付きをもらい「日本芸能大賞」を受賞したのは、コンビ結成25年のベテラン「博多華丸・大吉」だ。3年前も同賞を獲得したが、その時はダイノジ、友近(41)と横並びの受賞。たけしが最高顧問を務める漫才日本一決定戦「THE MANZAI」で昨年優勝したのも追い風になった。

 たけしは昔から2人の漫才が大好き。「漫才は“あの人たちが見たい”というのが基本。(THE MANZAIでも)若手は“芸がねえなぁ、この人たち”というのが多すぎて、逆に目立った」とベタ褒めだ。

 本紙で隔週金曜コラム「あなたの生活に影響しないランキング」を連載中の大吉は「こんな大変な賞を頂いて…」と恐縮しきりだったが、2人の頭の中は一種独特な雰囲気でのネタ披露のことでいっぱい。控室でも直前まで練習していた。

 しかし、フタを開ければ、前回受賞時に続いて2度目の生披露とあって慣れたもの。「日本一の漫才を!」との紹介で披露したのは「ゆるキャラになりたい」ネタ。大吉いわく「極力たけしさんの前で見せてないやつを」とのことでこのネタにしたそうだが、式後、2人は意外な本音を漏らした。

「たけしさんにホント褒めていただくので毎日、劇場や営業先でハードルが上がりっぱなしです。なかなか飛び越えられない(笑い)。ホントに大変です。(今回の受賞で)またハードルがさらに2~3センチ…」と大吉が言えば、華丸も「乗り越えられるか心配」とポツリ。

 そんな2人は、この日の授賞式を機に新境地を開くかもしれない。

「(どぶろっくやエレキテルが披露した)下ネタいいなって思い始めました。余裕のときは、下ネタにも手を出さなきゃいけないなって」(大吉)

 2人は下ネタを「まずやらない」が、大吉は「こういう時はいいな。華丸さんにギター覚えさせようかな」と揺れ始めている。もっとも、華丸はモノマネこそ得意だが「歌えんよ」と顔をしかめていた…。