故やしきたかじんさん(享年64)の長女が、たかじんさんの闘病生活を描いた作家・百田尚樹氏(58)の著書「殉愛」のなかで、名誉を傷つけられたとして、発行元の幻冬舎に出版差し止めなどを求めた民事訴訟の第2回口頭弁論が20日、東京地裁で開かれた。
 
 昨年11月に出版された同書では、たかじんさんの妻・さくらさんの献身的な看病が描かれる一方で、長女に対しては「会えば金を無心する」など親子の確執が断定的に記されていた。
 
 この日の弁論には原告、被告双方の代理人のみが出席。前回認否を留保していた幻冬舎側は全面的に争う姿勢を示した。
 
 問題となっているのは主に「プライバシー侵害」と「名誉毀損」。
 
 原告代理人の的場徹弁護士によると、被告側はプライバシー侵害について「たかじんさんの娘は公人。よってプライバシー侵害には当たらない」と主張。
 
 名誉毀損に関しては「百田氏が関係者40人に対し、300時間以上取材したものであり、本の中身は事実。従って名誉毀損には当たらない」という言い分だったという。
 
 次回弁論は4月17日に開かれる。