みかんじゃない、はっさくだ! 東京映画記者会(東京スポーツ新聞社など在京スポーツ新聞7紙の映画担当記者で構成)が選ぶ「第57回ブルーリボン賞」の授賞式が12日、東京・イイノホールで行われた。「私の男」で主演男優賞に輝いた浅野忠信(41)は、感涙と爆笑のオンステージ。本紙に対し、数日前にネット上で自身が公開していた“衝撃みかんネット変顔”の秘密も打ち明けた。

 誰もが驚いた男泣きだった。


 ストライプのスーツでビシッと決めた浅野。受賞のスピーチで「自分で情熱を傾けられるものが…役者しかなかった」と、クールな個性派俳優が感極まり目を潤ませた。そして「こういう賞をもらえてうれしかった」と笑顔を見せた。


 授賞式の司会は、前年の主演男優・女優賞のコンビが担当。今年の主演女優賞・安藤サクラ(28)は、来年の司会に向け「チェリーブロッサムでがんばります!」と常人には難解で独特すぎる表現で意気込む。片や浅野は「チェリーブロッサムに対抗して考えなきゃ…」としばし思案をめぐらせ「みかんの袋(ネット)をかぶる余裕は持ちたい」とかまし、爆笑を誘った。


 9日に自身の写真投稿サイト「インスタグラム」で、浅野はみかんのネット袋をかぶった“衝撃変顔”を披露。それを11日の「とくダネ!」(フジテレビ系)が取り上げ、浅野のイメージにないゆる~い一面が話題をかっさらっていた。


 ただ、浅野は「実はあれ、みかんの袋じゃなくて、はっさくの袋だったんですよ」と“訂正”を申告。


「果物が大好きで、なんだか食べたくて、近所で買ったんです。そういえば子供のころ、兄とストッキングやみかんの袋をかぶって遊んだなと思って。また袋をかぶってみたら、やっぱりおもしろいなと思ってネットに上げたんです」と語る。


 みかんとはっさく…大差ない気もするが、本人はかぶった際の“締まり”の違いを力説する。


「みかんは袋に小さいのがたくさん入っているから、袋の締まりが緩い。その点はっさくは、縦に4つくらい並んで入っているから締まりがきつい。その方がかぶった時、顔も面白くなる」


 ネットに公開したところ、反響はすさまじかった。「今は暗いニュースばかり。だから、ああいった明るい話題もいいんじゃないかと思いました」とニヤリ。エンターテイナーとして一肌脱いだわけだ。「僕はジャニーズみたいにカッコよくなくてもいいですからね」とナイスガイな素顔をのぞかせた。


 浅野は本紙客員編集長のビートたけし(68=北野武監督)がメガホンを取った、2003年のヒット映画「座頭市」で浪人役を好演。北野作品に「また出させていただきたいですね!」と意欲を見せた。