“たかじんロード”は幻に終わるのか…。昨年1月に死去した歌手でタレントのやしきたかじんさん(享年64)の名前のついた通りを北新地につくる計画が頓挫した。その原因には、やはりあの騒動が関係しているという。たかじんさんが愛した北新地で一体何が起きているのか――。

 昨夏に一部で報じられた北新地での「たかじんロード」&「たかじん像建立」計画。たかじんさんの最後の妻・さくらさん側からの提案で昨年10月の完成を予定し、北新地の南側の道路や土地も購入されるなど場所や具体的なプランも出ていたが、その後は全く音沙汰がない。


 たかじんさんは無類の北新地好き。いつからか“帝王”と呼ばれるほど通いつめ、「たかじんさんがいなかったら店が潰れていた」と話すママもいるほどだ。それだけに計画はすんなり進むかと思われたが、予想外の反発を生んでしまった。通りの名に「たかじん」の名を入れるにせよ、像を置くにせよ、地元商店関係者らの了承は欠かせない。

 関係者が眉をひそめてこう明かす。

「新地のママたちの猛反対に遭ったんです。理由はいくつかありますが、さくらさんの行動が原因となったみたいだ」


 たかじんさんの闘病生活を書いた作家の百田尚樹氏の著書「殉愛」は、複雑な人間関係など内容があまりにもショッキングだったため世間を騒然とさせた。

 
 前出の関係者は「騒動の影響もありますが、それよりも、たかじんさんお別れの会でママたちが締め出しをくらったことが暗い影を落としている」と語った。


 昨年3月に開催されたお別れの会には、北新地のママやホステスが「似つかわしくない」との理由で出席を拒まれた。


「あり得ない理由でお別れの会への参加を断ってきたのに、新地で像を建てたいというのはムシがよすぎるんじゃないか?」と事情を語った。


 また、たかじんさんのお別れの会では他にもトラブルが続出している。「殉愛」には親族が騒いだ場面が記されているが、生前のたかじんさんと親しく、会に出席した人は「かなり(内容がオーバーに)盛られている」と証言する。


「去年5月に亡くなったたかじんさんのお母さんは、お別れの会の時点で余命3か月のがんと宣告されていた。耳もかなり遠くなっていて、さくらさんが何か言うたびに『今、何言うた』と周囲に聞いていた。それを騒いだと言われてもね…」とやりきれない表情をした。この時点で親族はさくらさんへの不信感を強めていった。それだけではない。さくらさんの態度があまりにもひどいという関係者は少なくない。


 テレビ関係者は「会の途中に、“今なら(私の元に)あいさつに直接来てもらっても大丈夫ですよ”って言ってきたんですよ。たかじんさんのお母さんが車イスなのを知っていたはずなのに…。お母さんに負担をかけてはいけないし、さくらさんに時間ができたのなら、自らあいさつに回ればいいじゃないですか? 完全に勘違いタイプに落ちぶれてしまった」と話す。

 現在、たかじんさんの長女が「殉愛」の出版差し止めと損害賠償を求め提訴している。


 昨年末にさくらさんは元弟子を名誉毀損で提訴するなど「殉愛」をめぐる騒動は収まることなく拡大の一途。天国のたかじんさんは何を思うか――。