日本テレビからアナウンス職の内定を取り消され、採用確認を求めて提訴した東洋英和女学院大4年生・笹崎里菜さん(22)が本紙既報通り、4月に入社する見込みとなった。

 7日、東京地裁で行われた2回目の和解協議後、笹崎さんの代理人弁護士は「アナウンサーとして採用するという、我々の望む方向で和解すると思う」と明言。日テレが歩み寄ったことに「判断に敬意を表したい」と話した。

 日テレ広報・IR部は「裁判が進行中なので現時点でのコメントは控える」としている。

 東京地裁が近く、入社を認める和解勧告を提示する予定。当初は泥沼化必至と見られていたが、スピード解決となった。

 訴状などによると、「2011年ミス東洋英和」の笹崎さんは一昨年9月に同局のアナウンサーとして内定を獲得。

 だが、東京・銀座のクラブでホステスのアルバイトをしていたと報告すると、昨年5月に採用を取り消された。入社NGの理由が「ホステスのバイト経験は清廉性がない」と不可解で、日テレの対応にはブーイングの嵐が吹き荒れていた。

 一方で「あれほど日テレが強硬なのは、ホステス経験以外に、何か決定的な事実をつかんでいるからじゃないのか」とささやかれていた。それでも笹崎さんの代理人弁護士は「そういったことは一切ない」とキッパリ。「粛々と(法廷での主張を)進めます」と絶対的な自信を見せていた。

“将来の職場”を訴えるという前代未聞の裁判は、昨年11月に第1回口頭弁論を実施。同12月に和解協議が行われ、採用に大きく前進していた。

 近年で間違いなく一番入社前に注目された“アナの卵”。まもなく“ふ化”し、アナウンサーとして羽ばたく。