昨年大みそかに放送された「第65回NHK紅白歌合戦」の瞬間最高視聴率が関東地区で47・5%を記録したことが5日、ビデオリサーチの調べで分かった。


 同日午後11時37分、初めて大トリを務めた松田聖子(52)が「あなたに逢いたくて~Missing You~」を歌い終えるところだった。


 体調不良で無期限休養中だった中森明菜(49)は長渕剛(58)の歌唱後に企画枠で登場した。


 長渕が42・8%の視聴率で渡したが、ニューヨークからの中継映像で出演した明菜は新曲「Rojo―Tierra―(ロホ ティエラ)」を歌い終えた午後10時47分に42・9%をマーク。大幅アップとまではいかなかった。公の場は4年5か月ぶりで、紅白出場は実に12年ぶりとなった明菜だったが、視聴率では大トリを務めた聖子の“圧勝”となった。


 テレビ局関係者は「明菜が“陰”なら、聖子は“陽”と2人は長らく比較されてきた。今回の紅白では、中盤で聖子は娘の神田沙也加のパフォーマンスを見ながら目頭を押さえ、『Let It Go』を出演者全員で合唱する部分では大泣きしながら熱唱した。親子愛に感動し、聖子の大トリを見ようと思った視聴者も多かったのではないか」と分析する。


 マスコミから明菜絡みの質問を聞かれても完全スルーを通した聖子。魅せ方でも役者の違いを印象付けた格好となった。


 なお、平均視聴率は第1部が35・1%、第2部が42・2%。サッカーW杯ブラジル大会・日本―コートジボワール戦(6月15日放送、NHK総合、46・6%)を超えられず、年間2位に甘んじた。 (視聴率は関東地区)