体調不良で2010年から活動休止していた中森明菜(49)が、約4年5か月ぶりにその姿を披露した。

 生中継先の米国・ニューヨークのレコーディングスタジオから、新曲「Rojo ―Tierra―(ロホ ティエラ)」(2015年1月21日リリース予定)を魂の熱唱。歌姫が復活をアピールした。

「音楽制作を優先させていただいておりましたので、今日はこのような形ですが、出演させていただきます。よろしくお願いいたします」

 紅組司会の吉高由里子(26)が明菜のコメントを代読する。ニューヨークのレコーディングスタジオに画面転換し、黒の革ジャン姿の明菜がついに姿を現した。

 吉高が「レコーディング中にお忙しいところありがとうございます」と呼びかけると、笑顔で応じた。

「こちらこそありがとうございます。ごぶさたしております」

 こう切り出すと「日本は今、低気圧の影響ですごくお天気が荒れて大変なようなんですが、こちらも結構寒くて、みなさんに少しでも温かさが届けばいいなと思います。歌わせていただきます」と語った。

 その顔色はどことなくすぐれないようにも見える。元来のあがり症からか、目線が右に左に下に…せわしなく動く。

 ところが、メロディーが流れ始めると、表情が一変。目の輝きが増し、スイッチが入った。

 曲調は、「access」のキーボードでプロデューサーの浅倉大介氏らしく小気味よくテンポがいい。明菜は往年の低く、力強い歌声を披露。斜めから送る視線も鋭い。

 歌唱後、声は拾われずオンエアには乗らなかったが、「ありがとうございました」とカメラ目線ではにかんだ。

 明菜は今回、紅組・白組の枠を超えた企画ゲストとして出演。紅白自体への出場は12年ぶり、8回目。新曲は約5年半ぶりのリリースになる。

 明菜が公の場に登場したのは、10年7月13日に都内で行われたパチンコの発表会見が最後だった。