“癒やし系笑顔アナ”として人気が高いNHKの出田奈々アナ(31)から笑顔が消えたのは本紙報道がきっかけ? 東京2区から立候補した自民党の辻清人氏(35)は14日午後8時の開票後すぐに「当確」がつき、東京・台東区の事務所で支援者にあいさつした。

 辻氏といえば、今年7月に出田アナと結婚。事務所のテレビはNHKにチャンネルが合わされ、開票直後の8時3分に「当確」と放送。辻氏と出田アナは揃って事務所へ。辻氏は「妻ともども、何とぞ、何とぞよろしくお願いいたします」と当選のあいさつをした。

 選挙戦といえば、当選した候補の妻が支援者にお礼を述べる光景がよく見られるが、横にいた出田アナは口を真一文字に結び、全く言葉を発しないばかりか、笑顔すらほとんど見せなかった。

 そうなったきっかけは本紙で報じた「出田アナの内助の功」記事にあったという。本紙は出田アナを直撃して「選挙戦では体調管理を気をつけたい」「NHK職員として仕事をしていますので、(政策についての)お答えを控えさせていただきます」というコメントを掲載した。

 辻氏の選挙対策本部の関係者によると「あの記事の後、奥さんはNHKに呼び出され、取材対応をしないように言われたようです。また、辻のホームページのアクセスが一気に増え、影響力と奥さんのNHKでの立場を考えた深谷隆司選対総本部長が『奥さんには一切話させない』と決め、以後、選挙戦に同行しても、コメントはしていません」という。

 民放もそうだが、NHKは特に不偏不党でなければならない。報道に携わる現役NHKアナウンサーである限り、自民党の議員に肩入れするという中立性を損ねる行動、つまり笑顔を見せることさえできないわけだ。

 出田アナは、笑顔を完全に封印。バンザイ中はずっと頭を下げ、花を受け取っても表情を崩さない。夫の当選がうれしくないはずはないだろうが、立場上、感情を表に出すことはできなかった。