【国生さゆり連載4】レコード会社対抗の運動会で快走!

2012年08月29日 12時00分

 つまり、私は芸能人運動会で「CBSソニー」という社名をアピールするための宣伝要員だったんです。中学・高校と6年間ひたすら陸上の短距離に打ち込んできた私の清く正しい青春が、なぜか芸能界の人の目に留まるなんて…。う〜ん、世の中ってとっても不思議なんだな。正直、あんまり深くは考えませんでしたけど、とにかくアイドルなんてテレビ画面を通じてしか見たことのない別世界の人たちですから、私の好奇心はMAXに刺激されちゃいました。

 門限夕方5時!の厳しい父親も、東京まで自分が同行することを条件に運動会への参加を許可してくれました。運動会の会場は代々木体育館。控室で準備していると、CBSソニーからヒット曲の数々をリリースしている松田聖子さんやシブがき隊の薬丸裕英さんたちの姿が目に入ります。今から考えると当然のことなんですが、私とはオーラとか、何から何まで違う。違いすぎる…。

 まるで素人の自分と第一線で活躍中のアイドルの方とを比べて、恥ずかしさのあまり穴があったら隠れたい気持ちを何とか抑えて、運動会では全力を出し切りました。必死な私を気に入ってくれたのかな? 高校在学中にもう一度お呼びがかかり、運動会には計2回出場できたんです。

 だからといって自分が芸能人になれるなんて少しも思わず、私は資生堂の美容部員に就職先を決めていました。高校を卒業したら広島のデパートの化粧品売り場に立っているんだろうな…。そんな将来を想像していた。またまたCBSソニーの担当者の方から自宅に電話がかかってくるとは夢にも思わずに——。