たかじんさん“泥沼バトル”の全内幕

2014年11月24日 07時30分

やしきたかじんさん

 1月に食道がんのため死去したタレント・やしきたかじんさん(享年64)をめぐり、“骨肉の争い”が繰り広げられている。知られざる闘病生活をつづった作家・百田尚樹氏(58)の著書「殉愛」(幻冬舎)に次々と疑惑が浮上。32歳年下の後妻さくらさんを一方的に美化し、実の母娘や元マネジャーを徹底的にコキ下ろす内容に、故人の長女(41)が同書の出版差し止めと損害賠償を求め提訴するに至った。芸能界でも評価は真っ二つで、過激な物言いで知られる百田氏との一大論争に発展。収まる気配のない泥沼バトルの行方は――。

 事の発端は「永遠の0」などのベストセラー小説で知られる百田氏が「殉愛」のなかで、長女ら親族が金のことしか考えていないとし、元マネジャーK氏の醜聞を書き連ねたことだ。これに対し、長女側は「事実に反した内容で父親への思いや名誉を傷付けられた」として、同書の出版差し止めと1100万円の損害賠償を求めて幻冬舎を相手どり、東京地裁に提訴した。

 問題だったのは同書を「ノンフィクション」とうたってしまったことだろう。百田氏はさくらさんを中心に取材しているが、コキ下ろした長女やK氏ら歴代マネジャーには接触しなかった。

「親族やK氏は直前まで本の出版を聞かされていなかった。それであの中身だから怒るのも当然。本はさくらさん側に立った内容で、ノンフィクション本とは言い難い。業界でも豪快なイメージだったたかじんさんの気弱な姿を“書きすぎた”同書にブーイングが飛んでいる」とは出版関係者。

 同書刊行に合わせて、さくらさんの疑惑も次々と浮上。過去のブログが発見され、そこからイタリア人男性との結婚歴が発覚。イタリア人男性と離婚協議中にたかじんさんと出会い、アッサリ“乗り換えた”とみられる。このことは同書では一切触れられていない。

 さらに出版のタイミングで放送されたTBS系「金曜日のスマたちへ」で公開された故人の直筆ノートの筆跡が、さくらさんのものと酷似。ネット上では検証サイトが立ち上がるほどの騒ぎになっている。

 こうした疑惑にブチ切れたのが百田氏だ。浴びせられる批判にツイッターで「実態も真実も何も知らない第三者が、何の根拠もなく、匿名で人を傷つける。本当に人間のクズみたいな人間だと思う!」と激怒。さくらさんの過去については「彼女の離婚の話を書くかどうかは、実は大いに迷った。迷った末に書くのをやめたが、この判断は結果的には失敗だった」と釈明した。

 芸能界を巻き込んでの論争にも発展している。眞鍋かをり(34)はツイッターで同書を「皆が読んで真実を知ってくれたらいいな」とPR。華原朋美との熱愛報道で知られる竹田恒泰氏(39)はさくらさんについてブログで「控え目で、気立てがよく、どこから見ても、至極素敵な方です」と擁護した。

 一方、たかじんさんの弟子だった歌手の打越元久はツイッターで「ええかげんマネージャーKに『すみません』と本心で謝ったらどやねん。罪のない人間にあなたは何の権限で悪人に仕立てたんや」と百田氏を糾弾。代表曲「東京」を作詞した及川眠子氏は先の“筆跡偽造疑惑”についてツイッターで「『殉愛』の表紙に感じたすっごい違和感。なんでだろーと思っていたが、はたと気付いた。たかじんってあんな字を書いたっけ?」とつづり、百田氏が激しく応酬する事態になった。

 提訴された幻冬舎の見城徹社長はトークライブアプリ上で「まだ、訴状は届いていませんが(提訴は)本当です。大したことではありません。徹底的に戦います」とコメント。一歩も引かない構えを見せているが、法曹関係者によれば「本の中身が真実かどうかではなく、一方的に個人攻撃され、名誉を傷付けられたという裁判だ。取材不足が事実であれば、幻冬舎側の分が悪い」という。

 泥沼化する両者のバトル。天国のたかじんさんは何を思うか――。