早期発見が非常に難しい悪性リンパ腫

2014年11月19日 10時50分

 高倉健さんの命を奪った悪性リンパ腫とはどんな病気なのか。新潟大学名誉教授の岡田正彦氏に聞いた。

「悪性リンパ腫というのは白血病の一つです。白血病は骨髄性とリンパ性のものがあり、後者が悪性リンパ腫になります」

 つまり血液のがんだ。悪性リンパ腫は2つに分類されている。特徴的な巨細胞が認められるホジキンリンパ腫と、それ以外の非ホジキンリンパ腫と呼ばれるものだ。一般的に非ホジキンリンパ腫の方が予後が悪く、日本人で発症する70~80%がこのタイプだ。

 しかし、この病気はかなり複雑で非ホジキンリンパ腫に分類されるものには様々なタイプがある。

「WHO(世界保健機関)で分類されているものだけで30種類以上あります。それぞれタイプが違い、発症しやすい年齢も様々。つまり、どの年齢層でも発症しうる病気なのです」

 高倉さんの病状の詳細は明らかにされていないため、どのタイプなのかは分からないが、一般的に高齢者が発症した場合、悪性度が高い。
 高齢者は肺炎などの余病も出やすいため、細心の注意が必要となる。

 とはいえ「最近のデータではこの病気の5年生存率はステージIで70~90%、IIで70~80%、IIIで50~70%、IVで50~60%。他のがんに比べて5年生存率は高いと言えます」。次回作の準備を進めている最中に容体が急変したとされているが、ここ数年間闘病していた可能性もある。

 転移など進行する前に発見されることが生存率を高めるための決め手となるが、早期発見が非常に難しいのがこの病気の特徴。

「多くは自覚症状はなく、血液検査やCT検査などで分かるが、なかなか診断はつきにくい病気なのです」

 タイプによって症状は様々だが主だった症状としては脇の下や首まわりのリンパ節が腫れたり、全身の倦怠感、発熱が見られる。治療法は放射線治療、化学療法(抗がん剤など)が中心となる。