テレビ界「エボラ」パニック!海外ロケ番組が休止の危機

2014年11月14日 08時30分

海外ネタを扱う番組

 エボラ出血熱の流行はもはや“対岸の火事”では済まない状況だ。日本上陸は避けられないとも言われるなか、政府は入国対策を強化した。対策を余儀なくされているのはテレビ局もしかり。海外ロケが頼りの高視聴率番組を抱えるNHKをはじめ在京キー局は、ロケ全面休止→番組終了の恐怖に恐れおののいているという。アフリカだけでなく、欧米にも感染が広がり、パンデミック(世界的感染流行)防止対策が必要だ。

 塩崎恭久厚生労働相(64)は11日、「エボラ出血熱が流行する西アフリカの3か国に滞在歴があり、日本に入国の際に21日間の健康監視の対象となった人と必ず連絡が取れるように、家族や同居人、宿泊先などの連絡先を把握する取り組みを検疫所で始める」と明らかにした。検疫所で症状がなかった人に渡す文書には、発熱した場合には直接医療機関に行かずに検疫所に連絡することを指示する文章を加える。

 これらは、リベリアに滞在歴があり、帰国後に発熱した東京の男性が一時、連絡が取れなくなったケースの反省からなされた対応だ。

 疑い例が続き、不安が広がるのはテレビ各局も変わらない。制作会社スタッフは表情を曇らせてこう話す。

「実は、高視聴率を取っている番組の4割ぐらいが海外ロケに依存しているんです」

 目下視聴率3冠の日本テレビは「世界まる見え!テレビ特捜部」「世界の果てまでイッテQ!」といった人気番組を抱えている。他局を見ても、TBS「世界ふしぎ発見!」をはじめ、フジテレビ「世界行ってみたらホントはこんなトコだった!?」など想像以上に海外モノの番組は多い。

「しかも悪いことに、どの番組も視聴率が10%超の人気ドル箱番組なんです」(前出のスタッフ)

 それ以上に頭を抱えているのがNHKだ。「潤沢な制作費があるNHKにとって、海外ロケ番組は得意中の得意です。なにせおカネも人員もガンガン投入できるんですから」(別の民放関係者)

 NHK幹部は「野生の動物モノは視聴率が安定した定番ソフト。野生動物といえば、やっぱりアフリカです。現地に制作局を置いてもいいくらい頻繁にロケに行っています。今回のエボラ出血熱ショックではいろいろな番組が休止に追い込まれることになるかもしれない」と危惧する。

 米国ではCBSテレビのリポーターとして有名な南アフリカ人のララ・ローガン氏(43)が現在、リベリアでエボラ熱の治療にあたる病院の取材を終え、3週間の予定で南アのホテルに滞在中。潜伏期間にあたる時間、発病した場合のリスクを考えて自主的に隔離措置を取った。

 エボラ・パニックが世界中に広がり「海外ロケ番組」が休止に追い込まれたら、各局の視聴率は軒並みダウンすることは火を見るより明らかだ。そうなると、それに伴って出演するタレントや芸人、制作会社のスタッフが多大な影響を受ける。

「ロケがなくなれば仕事もなくなる。ちなみに福山雅治が出演する『ホットスポット 最後の楽園』はアフリカのロケが中心。おそらくエボラ騒動が収まるまで、取材はできず、映像の在庫がなくなれば、シリーズ放送は中断せざるを得ない。『――イッテQ』のイモトや森三中、出川哲朗、宮川大輔も、エボラ感染地域へのロケは事務所がOKを出さないでしょう。『世界の村で発見!こんなところに日本人』の千原せいじも同様。タレントは他の仕事を見つけることができるかもしれないが、困るのは海外ロケを請け負う制作会社。町工場規模の制作会社はバタバタと潰れますよ」(制作会社幹部)

 米国疾病予防管理センター(CDC)は9月、来年1月には感染者は世界で最大140万人に達するおそれがあると警告している。海外モノの番組が消えるとなれば、テレビ界の危機になりかねない。