小金治さんの人生を変えた裕次郎さんの一言

2014年11月06日 16時00分

故桂小金治さん

 3日に亡くなった落語家の桂小金治(本名・田辺幹男、享年88)さんは、戦後間もない1947年に二代目桂小文治に入門し、落語界に。2年後には二つ目に昇進するなど著しい成長を遂げたが、映画監督の故川島雄三氏にスカウトされ、52年に映画俳優に転身。61年には日活に移籍し、当時大スターだった故石原裕次郎さんや高橋英樹と数多く共演した。

 その後、テレビ界に進出。66年には、NETテレビ(現テレビ朝日)系のワイドショー「アフタヌーンショー」の司会者に抜てきされた。この番組で「怒りの小金治」として一躍有名となったが、最初、司会のオファーを断り続けていたという。

 当時を知る映画関係者は「落語家と役者としては売れっ子となり、すでに大成功を収めていたが、生放送の司会はやったことがないから自信がなかったらしい」。

 そんな小金治さんの背中を押したのが、映画で何度も共演し、親友ともいえる間柄だった裕次郎さん。「『できるかどうか、やってみないと分からないよ』と言って、小金治さんを後押ししたんです」(同)

「アフタヌーンショー」で社会問題に怒りをあらわにする姿が大ウケとなり、高視聴率を獲得する人気番組となった。

 75年からはバラエティー番組「それは秘密です!!」の司会を担当。「アフタヌーンショー」での「怒りの小金治」とは打って変わって“ご対面コーナー”で感動のあまり号泣する姿が「泣きの小金治」として話題となった。

 テレビ関係者は「実際の小金治さんは本当に涙もろい人だった。素の姿は『怒りの小金治』より『泣きの小金治』の方が、間違いなく本人に近かった」と振り返った。