快挙だ!! 本紙男セン面の連載「こちらH系知恵袋 ベストアンサー検討会議」に登場する人気AV女優・紗倉まな(21)が、世界一の自動車メーカー・トヨタ自動車が運営するウェブサイトで、連載コラムをスタートさせた。AV業界からは前例のない大抜てきだ。広告業界も注目する世界的企業とAV女優の意外なコラボのきっかけは――。



 トヨタが運営する自動車好きのためのポータルサイト「GAZOO.com」で、紗倉のコラムが掲載スタートしたのは9月19日から。隔週金曜日更新の「紗倉まなのクルマと私のイイ関係」とのタイトルで、自身と自動車との関わりについて語っている。


 紗倉といえば業界きっての人気AV女優。今年初めには深夜ドラマ「闇金ウシジマくん Season2」(TBS系)に出演するなど、アダルト以外の女優業での活躍も目覚ましく、現在は本紙も含め、4本の連載を持つコラムニストとしての顔も持つ。この幅広い活動がトヨタの目に留まり起用が決まった。


 同社広報は「紗倉様は工業高等専門学校出身のいわゆる『理系女子』で、クルマ好き、ドライブ好きで知られており、また、執筆活動やテレビ番組への出演など、幅広くタレントとして活動されているとうかがっております。そういった多様なバックグラウンドをお持ちであることから、トライアル(テストスタート)でクルマファンとしてのコラムの執筆をお願いいたしました」と語る。


 トヨタといえば言わずと知れた日本が世界に誇る大企業だ。過去に元AV女優の故飯島愛さん(享年36)がNTTパーソナル東海のCMに出演したことはあったが、現役AV女優が大企業の仕事に抜てきされるのは、異例も異例。広告代理店関係者も「トヨタといえばナショナルクライアントですから、広告業界的には大きな驚き。快挙ですよ」と語る。


 紗倉自身も「トヨタさんという大手自動車メーカーさんと、どんな形であれ一緒にお仕事ができるとは想像もしていませんでしたし、アダルト業界とは全く結びつきのない違う世界なので、大きな壁も感じていました。だからこそなおさら、お話を頂いた時は驚きも大きかったです」とうれしさを隠さない。


 喜びの裏にはいまだ消えないAV業界への偏見の目がある。いまや、大手AVメーカーが共同で早稲田大学で就職説明会を行い、人気AV女優たちがテレビで活躍する時代だが、まだまだ世間に受け入れられたとは言いがたい。


 それどころか、最近ではSNSを通し、AV女優たちに直接意見をぶつけられるため、暴言を投げかける者も後を絶たない。


 紗倉も以前からこうした誹謗中傷を受けており、ツイッターでは「『AV女優のくせに』なんて言葉、もう聞き飽きたな。『どんな職業か』じゃなくて、『どんな風に仕事に取り組むか』が大事じゃないのかな」と発言したこともある。トヨタの起用は職業でなく、仕事への取り組みを評価されたものだけに、紗倉の喜びもひとしおだ。


 トヨタ広報は「今後も特定の職業にはとらわれずに、クルマ好きの方を起用していきたい」と紗倉のコラム継続や、ほかのAV女優を今後起用する可能性も否定しない。


 ネット上では紗倉を起用したトヨタの度量の大きさをたたえる声がある一方、起用に批判的な声も上がっている。それでも「今後AV女優の起用が活発になるほど甘いものではないが、今回のコラム掲載でキャスティングの提案などはしやすくなる」(前述の代理店関係者)ことが見込まれる。


 まだ小さいかもしれないが、風穴は確実に開いた。