女優宮沢りえ(41)の母で所属事務所代表の宮沢光子さんが、肝腫瘍のため23日に死去していたことが24日、同事務所から公表された。65歳だった。

 東スポと数々のバトルも繰り広げた光子さんは、「第4回東京スポーツ映画大賞」(1994年度)の「新人賞」に選出されたことがある。東スポ映画大賞はビートたけし本紙客員編集長が独断と偏見で選考する映画賞だ。

 たけしは当時、女優ではない光子さんを新人賞に選んだ理由をこう語っている。

「今回は思い切って、りえママの宮沢光子さんにしよう。今流れてる、りえと共演のCMで『いい加減にしなさい!』とか言ってりえを一喝するのがあるけれど、あの威力はいったい何なんだよ。まるで中国の映画を見ているような錯覚を起こしちゃったけど、いよいよ女優業に乗り出した宮沢光子さんの将来に期待を込めて、今回の新人賞はあのおっかさんしか考えられませんでした」

 ちなみに、過去の新人賞は北林谷栄さん、乙羽信子さん、山﨑努と大物揃い。異例の抜てきだった。しかし、光子さんは授賞式は欠席。たけしは「宮沢りえのヘアヌード第2弾を出版する作戦を練っている最中で忙しくて来れなかったようです」とギャグを飛ばした。

 娘のりえは映画「たそがれ清兵衛」で、「第12回東スポ映画大賞」(2002年度)の主演女優賞を受賞。授賞式に出席し、「この東京スポーツの賞は、うちの母親が以前、頂いて…親子2代でもらえる賞は、この賞だけだと思います。しかも、母は新人賞で私は主演女優賞で、なんか母を超せたことがうれしいです」と名スピーチで会場を沸かせた。