「同情するなら金をくれ!」から20年――女優・安達祐実(33)が、オールヌードで大胆な濡れ場に挑戦、新しい「安達祐実」を作り上げた。19日、当サイトのインタビューに答えたもので、11月8日公開の映画「花宵道中」で演じたのは、自身初となる吉原遊女役の朝霧だ。

 母親に虐待されて育ち、遊女となってからも空っぽな日々をすごしていた寂しい女性の、鮮烈で切ない“初恋”を描いている。

 遊女らしく、本作には3度の濡れ場がある。

 1度目は仕事、2度目は好きな男の前で陵辱され、そして3度目はその相手と結ばれる、というものだ。特に2番目の場面は演出上必要とはいえ、豊島圭介監督をして「男から見てすごくエッチだな」というほど容赦なく責められている。

 これまでの殻を打ち破る大胆な役。

 それを受けたのも「思い切ったことがしたかった。子役のイメージを持っている人を驚かせたい、サプライズを与えたい」という願いと、結婚、出産、離婚という様々な経験から「きっと賛否両論あるだろうけど、今の自分なら受け止められる」との強い気持ちがあったからだ。

 作中で「気を遣(や)る」という言葉が何度も出てくるように、安達の演技は「想像以上」(監督)に色っぽい。そう見られることに「うれしいです」とほほ笑む安達は、そんな自分をいろんな人に見てほしいという。

「最初は安達が脱いでるらしいよ、でもいい。それをきっかけに映画を見てくれたら」

 エロスだけでなく、見た者誰をも引き込む魔力を持つ作品に仕上がっていることへの自負がある。