女優・江角マキコ(47)の“落書き騒動”で実行役を務めた元マネジャーX氏が、勤務する大手芸能事務所「研音」を退社することを決めた。すでにX氏は九州の実家に帰省。周囲に「もう芸能界から足を洗います」と話しているという。一部報道の通り落書きがX氏の単独行為なら、研音は解雇したうえで損害賠償を請求してもいいはずだが、X氏には退職金が支払われるとの情報を本紙はキャッチ。この謎の退職金は、江角関与をバラさないための“口止め料”とでもいうのか――。

 まさにトカゲの尻尾切りのような様相を呈してきた。

 元プロ野球選手でタレントの長嶋一茂(48)が一昨年末、自宅に「バカ息子」などと落書きされた事件で、新たな動きが起こった。落書きを実行した江角の元マネジャーX氏が職を辞す。事件を初報した週刊文春の記事通りなら、落書きを指示したとされるのは江角。本人は報道されるまで事件を知らなかったとして、騒動についてブログを通じて謝罪するにとどまっている。

 すでにX氏は故郷の宮崎県に戻り、落ち込んだ様子で「迷惑をかけて申し訳ありません。もう芸能界から足を洗います」と周囲に語っている。今後は地元で職探しとなりそうだ。

 事件の背景には名門小学校に娘を通わせる江角と長嶋家のトラブルがあり、落書きは江角の指示とみられているが、X氏は警察の事情聴取に「私が勝手にやりました」と単独での犯行を主張したという。

 だが“単独犯説”を信じる関係者などほとんどいない。X氏を知る人物は「江角さんの指示なくして、彼がそんなことするはずはない。そのことは研音側も十分わかっているはずだ。とはいえ、『文春』の取材にX氏が不用意に答えなければ、こんなことにならなかった。その部分でX氏にも負い目がある」と証言する。

 江角の指示であることが立証されれば、タレント生命はジ・エンドの危機に直面する。そのため江角の顧問弁護士や芸能界の重鎮、さらに江角が以前所属していた研音の上層部が動き、打開策を模索しているのは本紙既報通りだ。

「こうなったら、X氏が泥をかぶるしかないし、負い目のある本人もそれを受け入れた。退社はケジメの意味もあるのでしょう。彼には相当額の退職金が研音から支払われると聞いている」(同)

 20代後半であるX氏が研音に勤めた年数は10年に満たない。勤続年数が10年未満だと、一般的に退職金はせいぜい数十万円程度しかもらえない。だが、今回支払われる金額は「その10倍以上は支払われるようだ」(同)というから驚きだ。

 それ以前に、まだ警察当局の捜査が終わってもいない段階で、X氏の退社を認めること自体が異常というほかない。仮に器物損壊容疑で書類送検されれば、解雇されてもおかしくないところ。それが今回は依願退社という扱い。研音も社内コンプライアンスを問われることになる。

「退社の判断は捜査終了後でも良いわけですからね。幕引きを急いでいるようにしか見えません。X氏の言うとおり単独犯だとしたら『社会的な損害を被った』と、江角さんと研音がX氏に損害賠償請求してもおかしくないケース。それをやらないのだから推して知るべしですよ。研音から退職金が支払われるのであれば、それは罪を1人でかぶるX氏への慰謝料、江角さんの関与をバラさないための口止め料としか思えません」とは芸能プロ幹部。

 前出X氏を知る人物も「騒動後、彼は『もう僕だけの問題ではないんです。いろいろな(業界の)力が働いているんです』と口ごもっていた。聞いてて、あまりにもふびんだった」と明かす。

 このまま“真相”はうやむやになってしまうのか。