女優・秋吉久美子(60)が主演する舞台「おかあちゃん~コシノアヤコ物語~」(11月2日大阪・岸和田、12月2~7日東京・六本木)の製作発表が11日、都内で行われた。同舞台はファッションデザイナーの「コシノ3姉妹(ヒロコ、ジュンコ、ミチコ)」を育てた母・小篠綾子さんの生涯を描いたもの。綾子さんは、2011~12年のNHKの朝ドラ「カーネーション」でもヒロインのモデルとなっている。

 報道陣からは「(朝ドラと)どう区別する?」との質問も飛んだが、会見に出席したヒロコさんは「『カーネーション』は、お母ちゃんがホントにエネルギッシュでパワフル。いいところが描かれている。最高のお母さんですね」とコメント。

 だが、続けて「ただ私の立場から言わせてもらえば、お母ちゃんのことを全然描けてない」とまさかの“朝ドラ批判”を繰り広げた。

 ヒロコさんは「いいも悪いも、表も裏も全部描いてほしい。いいことばかりやったって、ホントの良さは描けないから」と激白。「カーネーション」でも、綾子さんの悪い部分も描いてほしいと言ったが、「NHKでは絶対ムリ」と言われたとか。「それはNHKでは絶対描けないって」。

 では、「カーネーション」で描けなかったのはどういう部分なのか? ジュンコさんは「お母ちゃんはすごい飲んべえでいつもお酒を飲んでた。酔ったらはっきりモノを言うから、一緒に居る人に『早く帰れ!』と言ったり…」

 また3姉妹が小学校に通っていた時には「3人とも平等にするため、授業参観には行かない」と言い、本当に来なかったとか。その一方でヒロコさんは「不公平なところもあって。私に求めることは過酷だったけど、妹たちには優しかった」と話した。

「カーネーション」と言えば、主演の尾野真千子の出世作となるほど評判が高かったが、世界的なデザイナーであるコシノ3姉妹から見ると「描き方が甘すぎる」と見えたようだ。