サンリオのアニメ映画「くるみ割り人形」(11月29日公開)の完成披露試写会が4日、都内で行われ、“実は猫じゃない。少女だった!”と世界中で話題をさらったサンリオのキャラクター「ハローキティ」とサンリオの辻信太郎社長(86)が登場した。

 キティは同作とコラボして“くるみ割りキティ”バージョンを初披露。その隣で、辻社長は世界中を巻き込んだ論争について「キティちゃんは猫じゃない」と改めてキッパリ断言した。

「猫だってなると『ミッキーはねずみか』となる。そういうことを言うんじゃなくて、キティちゃんはキティちゃん、ミッキーはミッキー。アイドルなんだから」

 話題が「猫じゃない!」に関する論争のことになると、関係者は「映画に関する質問を!」と報道陣を制しピリピリモードとなっていたが、実はサンリオは内心ニンマリとしているようだ。

 この映画はキティの誕生40周年記念作品で、サンリオが社運をかけているもの。辻社長は米国発で日本でも大ヒットした「アナと雪の女王」を強烈にライバル視しているそうで、その公開を前にキティが話題になるのは明らかに追い風となるからだ。

「この日の試写会はもともと一般向けで、当初はマスコミを呼ぶことは考えていなかった。でも“くるみ割りキティ”として初お披露目も兼ねていたため、一般の観客とともにマスコミも呼ぶことにした。そしたら例の論争が起きて注目度がアップしましたから」(関係者)

 結局キャパが約1000人の会場がほぼ満席となった。

 また、この日の前日には、同作で1人4役の声優を務めた俳優市村正親(65)が胃がんからの復帰会見を開いた。「この映画のワールドプレミアで市村さんが復帰後、初めてファンの前に登場する予定。注目度はまたまた上がります」(同)

 キティはず~っと表情を変えないが、腹の中では「ウフフ」とほくそ笑んでいるかも?