笑いと音楽の融合を標榜した「歌ネタ王決定戦2014」の決勝戦が3日、大阪市内にあるMBSで行われ、回文歌ネタのピン芸人・手賀沼ジュン(35)が優勝した。

 決勝には前年の覇者の吉本新喜劇座長&座員コンビの「すち子&信也」「レイザーラモンRG&椿鬼奴」などの実力者や、新進気鋭の「馬と魚」「大福」など8組が進出。

 決勝の最終ステージには1本目にシステムトラブルで映像が流れないハプニングを乗り越えた手賀沼と「すち子&真也」が進んだ。

 手賀沼は1本目同様に回文ネタで勝負。「安倍にニベア」や「氷室、ケツにつけろ、ムヒ」「香里奈、えなりか」など有名人をモジった回文や、長文の回文で観客の爆笑を誘い、600点満点中587点を獲得して栄冠を獲得した。

 100点中99点の高得点をつけた審査員の志村けん(64)は「歌ネタに適している」と高評価だった。

 頂点に立った手賀沼は「まだ脳が分かっていない」と話した。

 早大出身で大学時代に小島よしお(33)や、13年のキングオブコント覇者の「かもめんたる」とコントグループ「WAGE」を結成。その後、解散するも大会前には焼き肉店で決起集会を開いてもらったという。

 手賀沼いわく、これまではツイてない人生だった。「給料手渡しでもらった日に財布を落とした。帰ったら駅で自転車を盗まれていた」と不幸エピソードを明かす。

 この日もシステムトラブルに見舞われ、出番が後回しに。「むしろ、あのおかげでリラックスできた。トラブル、ありがとうございます」と笑顔で語った。