映画詐欺の疑いで逮捕の若杉被告 実質不起訴で釈放されていた

2014年08月28日 16時00分

処分保留で釈放されていた若杉被告

 実在する海外映画への投資を装い、会社役員から現金1億5000万円をだまし取ったとして、警視庁渋谷署が7月26日に詐欺の疑いで、映画製作会社ビーワイルド代表の若杉正明被告(50)を再逮捕(別の3000万円の詐欺罪で公判中)したが、今月中旬、処分保留で釈放されたことが明らかになった。これは東京地検が、詐欺と言えないのではないかと判断したもので、実質的な意味で起訴しないということだ。

 同社は映画「クライマーズ・ハイ」や「血と骨」などのヒット作を手掛けた。

 再逮捕容疑は東京都港区の会社役員に、配給権がないのに、実在する海外ドキュメンタリー映画「ミーアキャット」への投資を持ち掛け、「すぐに配当が出るし、間違いなく大ヒットする。投資の3倍から4倍になる」と言い、2008年9月下旬~12月下旬、現金計1億5000万円を詐取した疑いだった。再逮捕当時、若杉被告は「だますつもりはなかった」と容疑を否認しており、その通り処分保留で釈放となった。

 関係者は「若杉氏は『ミーアキャット』の国内配給権を買っている会社の半分の株を所持している。そこで配給しようと出資を募った。会社役員にも出資してもらっていた」と語る。

 出資した会社役員が若杉被告を刑事告訴したのは、出資金に対し「3倍から4倍」の配当が出なかったからだろう。そこで「出資金を映画に使っていないのではないか」「だましたんじゃないか」と疑念を抱いたとみられる。

 実際、「ミーアキャット」は09年1月に公開された。しかし、「大ヒット」とはならなかった。

「出資金は実質的には映画に使っていた。しかし、興行としてコケたので、配当があまり出せなかったのでしょう。ヒットしていれば配当は出せたはずです」と前出の関係者は説明する。