世界的な超能力者ユリ・ゲラー氏(67)が、超常現象などを探る特番「緊急検証!」(27日午後11時放送、CSファミリー劇場)シリーズの収録のために来日し26日、都内でUFOプロデューサーの矢追純一氏(79)とともに会見を開いた。報道陣の目の前で簡単にスプーンを曲げながら、超能力ショーは世間を欺くためのカムフラージュだと暴露。真の任務は、テレパシーで他国高官を操り、米国に有利な条約を締結させるなどという超ド級のものだった。

 大勢の報道陣を前に“目立ちたがり屋”というゲラー氏は興奮気味。

「初来日から40年を経ても、私への関心は強い。何が私を有名にしたか、お目にかけよう。ファミリー劇場!」と気合十分で会見はスタートした。

 ゲラー氏が右手でマッサージするように、ささっとスプーンをなで「1、2、3、曲がれ!」と念じると、スプーンはグニャリ。

「僕が曲げたスプーンは熱を持たず冷めている。たまにネットオークションで5000ドルで売られているが、出品しないように」などとジョークでなごませた。

 さらに、親指をスプーンの裏に強く当てると、指紋が型を押したように刻み込まれた。

「これは誰にも説明できない現象だろう。ぜひ天皇陛下にプレゼントしたい」と笑みを浮かべた。

 同席した矢追氏へのサービストークのつもりか、ゲラー氏は「宇宙人は見たことがないが、UFOはたくさん見て信じている」と話した。だが、ここから、仰天の“真相告白”が始まった。実は、ゲラー氏の不思議な能力に、米政府が目をつけて利用したというのだ。

「最近になってBBCのドキュメンタリーで明らかにされたが、私は40年以上、世界平和に向けて米国の情報関係の仕事をしていた。多くは明かせないが、私が超能力番組などで騒がれることが、本当にやっていた仕事のカムフラージュになっていた」

 40年目の激白だ。ゲラー氏は核兵器を研究するローレンス・リバモア国立研究所で数々の実験を行い、科学者たちを仰天させたという。

 さらに「昔、米国がロシアに核兵器廃棄のサインをさせたがっていた。米国からロシアの高官を説得してくれと頼まれ、外交委員会のトップであるアル・ゴア元副大統領とロシアに行った。私が『署名しろ、署名しろ』とテレパシーを送ったら、相手がサインした」という驚ガクのエピソードも明かした。

 この日のゲラー氏は絶好調で、スプーン以外のショーも披露した。赤カブの種を袋から取り出して手のひらに広げ、逆の手で「1、2、3、育て!」と言いながらなでると、種から芽がどんどんと伸び始めた。ゲラー氏がその芽をつまむと、手の中でさらに芽は伸びていった。

 ゲラー氏は「いろんなお子さんから、どうやったらスプーンが曲がるかと聞かれるが、大事なのはスプーンを曲げられるかではなく、知識を得るというポジティブな思考をすること。学校で懸命に勉強して大学に行き、たばこは絶対吸わないこと。そして、絶対に成功するというビジョンを持って生きてほしい」とメッセージを送った。

 また、自身の超能力のルーツについて「貧しい生まれで、いつも成功したいと思っていた。5歳の時に、家でスープを飲んでいたらスプーンが突然、曲がってしまった。そして6歳の時、家の向かいにあったアラブ風の庭園で遊んでいると、光る球体が現れて私の額に向けて光が当たった。それから不思議な能力が備わった」。

 球体の出現は地球外の現象なのか、霊的な現象なのか、はたまた自然現象なのかは分からなかったという。「ただ、私の母方の親戚には、有名な心理学者のフロイトがいる。母は私の能力を彼の遺伝と考えていたが、私の子供たちはスプーンを曲げられない」

 最後にゲラー氏は「日本は1年間住んだ特別な国。世界にとっても大事な国で、イスラエル出身のユダヤ人の私は非常に絆を感じる。私は安倍首相の前でスプーンを曲げて驚かせたこともあるが、もしこの先、日本政府が私の力を必要とする時が来たらいつでも呼んでほしい」と笑顔で締めくくった。