本紙が1月に報じた情報番組「モーニングバード!」(テレビ朝日系)を舞台にしたパワハラ騒動で、渦中のチーフディレクターX氏が6月に退職していたことが新たに分かった。

「辞めたのは6月末。半年ごとの契約が更新されなかったのです」(テレ朝関係者)

 X氏は昨年、ADら部下に高圧的な言動を繰り返し、上下関係を悪用し日常的に金を借りていた。手取り月給12万円ほどのADは「Xさんに『金を貸せ』と言われ仕方なく5000円を渡したおかげで、生活が苦しい」と嘆き、退職したとも。X氏はテレ朝の看板アニメ「ドラえもん」に出てくるガキ大将、ジャイアンよろしく「お前の物は俺の物、俺の物も俺の物」などと言いながら、パチンコ代と称し5000~1万円程度を部下から借りていたとされるが、局側は当初「そのような事実はない」と本紙に否定していた。後にそれがひっくり返ったのは、内部調査があったからだという。

「局が否定したのはX氏本人が『パワハラはウソだ』としたからだが、これに反論する密告もあった。局のコンプライアンス関係の部署がひそかに動き調査すると、一部事実と分かったそうで、Xは周囲から問題人物と見られるようになっていた」とは同番組関係者。

 当初は「記事が出ても、ずぶとい神経で平然と仕事を続けている」という声も聞かれたX氏だが、結局は退職。その理由は定かでないが、局内では「事実上の解任だったのではないか」と噂されている。テレ朝では昨年、昼の情報番組「ワイド!スクランブル」でも、セクハラ疑惑が持ち上がったアラフィフの男性プロデューサーが自主退職している。

 X氏の被害者であるADは「他でもこういう問題があることが分かりました。でも犯罪にでもならない限りクビにはなりにくいようで、自ら辞めるのを待つ以外にない。ブラック企業が社会問題になってるんだから、テレビ界も勤務環境をちゃんと見てほしい」と話している。