続編が期待されたまま今に至っているのが昨年9月に終了したTBS系ドラマ「半沢直樹」。いまだにパート2を望む声は多いが、TBSは続編ではなく、「第2の半沢」探しにかじを切ったようだ。

 最終回に42・2%(関東地区)という驚異的な視聴率をたたき出し、社会現象にまでなった「半沢」。池井戸潤氏の原作を基に続編を作ることは十分可能な状況だったが、主演の堺雅人(40)が、再来年のNHK大河ドラマに出演することで暗礁に。

「大河は長丁場。来年の夏には撮影に入りますから、もう撮影のタイミングもないでしょう」とはある制作会社関係者。

 一方で、4月に同じ池井戸氏原作の「ルーズヴェルト・ゲーム」を「半沢チーム」で作ったTBSのやり方に堺サイドが激怒したとも言われている。ただ、TBSがもはや待ったなしの状況なのも事実だ。

「全体の視聴率の低迷が長びき、一刻も早く『半沢』クラスとまではいかなくても、それに近づける人気番組が欲しいんです。一応、堺サイドには“来年の1月期でどうか?”と打診はしたようですが、取り付く島もなく断られている。もう堺が『うん』と言ってくれるのを待っていられる状況ではない。『半沢』に代わるようなヒット番組を作る方向にかじを切ったそうです」と別の制作会社関係者。

 そんなに簡単にヒット作ができるのなら、どの局も苦労はしないが、勝算はあるという。

「当然、池井戸さんの原作は押さえている。要は違う役者を使って、タイトルこそ違うがテーストを残した新たな『半沢』を作ろうということ。この秋にも、そのプロジェクトを再始動させるという話です」と同関係者。

 当然、主演も堺に勝るとも劣らない実力派をキャスティングして勝負をかけるつもりのようだ。

「いまのところ阿部寛に白羽の矢を立てたいという意向のようですが」と同関係者。ただ、唐沢寿明(51)主演の「ルーズヴェルト・ゲーム」は、池井戸氏原作ながらも平均視聴率15%に届かなかった。思惑通りに行くか。