ロンドン五輪サッカー男子代表は準決勝でメキシコに破れ、メダル獲得は3位決定戦に持ち越しとなった。
下馬評では「なでしこジャパン」と比べて全く期待されていなかった男子イレブンだが、勝ち進むにつれて国民の注目度は大幅にアップ。サッカー男子代表がエジプト代表を破り、44年ぶりにベスト4進出を決めた4日夜の試合は、日本テレビ系で中継され平均視聴率23・9%、最高視聴率38・5%をマークしている(ビデオリサーチ社関東地区調べ)。当然、メキシコ戦を放送するTBSの士気も上がっているかと思いきや、意外にそうでもなかったのだ。一体なぜ? そこには思わぬ理由が隠されていた。
浮かない表情のTBS関係者が、ため息交じりに明かす。
「実はウチでサッカーの日本代表戦を放送すると、なぜか負け試合が多いのです。特に最近は大事な試合でことごとく負けています。局内のスタッフルームや喫煙ルームではこの話でもちきりなんです」
確かに最近、TBS放送時の敗戦率はひどかった。記憶に新しいのは一昨年の南アフリカW杯の決勝トーナメント1回戦・パラグアイ戦。日本代表は接戦の末にPK戦で敗れた。また2014年ブラジルW杯3次予選の北朝鮮戦、ウズベキスタン戦と続けて放送した時も、まさかの連敗。TBS以外の民放キー局関係者から「TBSが中継するからメキシコ戦はやばいな」と言われるのも無理はなかったのだ。
試合前日、別のTBSスタッフは「どんな批判がくるか分からない。実際にインターネットでは、早くもTBS叩きのような動きもあるそうですから。とにかく勝ってくれれば問題ない。『試合当日は朝からおはらいに行こうか』と周りのスタッフと話しています。そもそも1996年アトランタ五輪の“マイアミの奇跡”を放送したのはTBSです。メキシコ戦、絶対勝ってほしい!」と悲壮な表情で漏らしたが、結果はまたしても敗戦となった。
ロンドン五輪での"TBSの呪い"はサッカー以外の競技でも発揮されており、大会2日目に放送した柔道男子66キロ級の海老沼匡こそ銅メダルを獲得したものの、女子52キロ級の中村美里は2回戦敗退。大会6日目の男子100キロ級・穴井隆将、女子78キロ級の緒方亜香里もともに2回戦で敗退し、同日放送の男子テニスの錦織圭対デル・ポトロ戦も敗戦を伝えている。
メキシコ戦終了後、同局のメーンキャスターを務めるSMAP中居正広は「TBSにメダルを」と叫んでネット上で批判を浴びたが、局員の気持ちを代弁したものなのだろう。同局では9日には金メダルの期待がかかるレスリング女子55キロ級・吉田沙保里の試合を放送するが、果たして"TBSの呪い"は解けるのだろうか…。
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