離婚発表の辻仁成が独占告白「中山美穂に恨み事なし」「ツアー中止騒動はショックだった」

2014年07月10日 06時00分

ギターに魂をこめる辻

 女優の中山美穂(44)との離婚を8日深夜、ブログで発表した作家でロックミュージシャンの辻仁成(54)が、本紙の独占取材に応じた。「息子とともに生きることにしました」と胸中を激白し、一連の離婚騒動が原因で、今夏に予定されていたコンサートツアーが一時は中止に追い込まれたことも明かした。中山に対する恨み言も一切、口にせず、「すべては『不屈』の精神です」と前を向く、辻の“ロック魂”とは――。

 辻は8日深夜、自身の公式ホームページ内のブログで「本日、離婚届けにサインをし、提出いたしました」と離婚を報告した。

「今後は息子とふたりで生きていくことになります。ぼくと生きたいと望んでくれた息子の気持ちにこたえられるよう、父親としても頑張りたいと思います」と離婚協議で争点となっていた、長男の親権は辻が持つことも明かした。

 3月に離婚問題が表面化後、さまざまなネガティブな出来事が辻に起きたが、まったく関係のない「夏ツアー中止」を所属レーベルから突きつけられたときはさすがに困惑したという。

「別に犯罪を犯したわけじゃない。自分の生きざまを歌にするのがロックだと思うのに『(離婚騒動で)イメージが悪いからツアー中止』というのは違うと。そのフラストレーションを歌にぶつけるからロックなんです。チケットを買って、待ってくれているファンの気持ちを思うと我慢できなかった」

 辻は所属レーベルを取りまとめるグループのトップに「サポートバンドはいらない。ギター1本でいい。交通費などの経費も自分で負担するからツアーを回らせてください。歌手から歌を奪うのは侍から刀を奪うのと同じです」と直談判。

 レーベルの経営には直接的に関わっておらず、事情をよく知らなかったトップも辻の気持ちをくみ取った。そして今月23日、福島・郡山からのツアーをスタートできることになったという。

「航空券の手配もすべて自分。近場でのライブには古くからの友人が車で連れて行ってくれることになりました。いろんなことがあったが、助けてくれる人もいる」と辻。

 騒動の真っ最中には外見が「中性的」とやゆされることもあった。そんな報道に対し、辻は息子に「髪切ったほうがいいかな?」と問いかけた。息子は意外にも「切らないほうがいい!」という反応を示した。「髪を切ったら『パパじゃなくなる!』と。多分、子供は僕ら(夫婦)の事情を全部は理解できないと思うけど、この子が大きくなるまで頑張らなきゃいけないな、と。不安もありますけどね。今度のライブでは七三分けのスーツ姿で歌ってみようかな。逆にロン毛よりおかしいよね(笑い)。今だったら、それもアリかもしれないけど」

 そんな辻を支える言葉は「不屈」という2文字だ。

「今回のことに限らず、別に何か言われたって、相手を恨むことは僕の性格上ないんです。それじゃ『卑屈』になってしまう。それよりもくじけないこと、負けないという気持ちが大事。『不屈』であれば、すぐには勝てないかもしれないけど、負けることはない。そうやって生きていくことが大事だと信じている。一生、叩かれるくぎでいれば、叩く方も疲れてくる。逆にそうじゃなきゃ(表現者としての)自分がダメになってしまう」

 今回、こうして取材に応じるのも理由があった。

「こうやって話すことで東スポを読んだ100人いや1000人のうちの1人でもいいから『辻のライブに行こう』と思ってくれる人がいてくれたら、うれしい。小説や歌、舞台など、いろいろやっていますが、売れるときもあれば全然売れないときもありました。ヒット曲だって1曲だし(苦笑)。ただ、一人ひとり、分かってくれる人ができればいい。自分の評価なんて死んだ後にしか分からない」

 最後に離婚した現在の心境を聞いた。

「前にも報道陣の人にお話ししたんですが『家族を守りたい』という気持ちに変わりはないです。後は『不屈』という言葉。他人に対してではなく、自分がくじけずに信じる道を行くだけ(前妻・中山には)ありがとう、と言いたいです」と辻はサバサバとした表情で前を向いた。

 辻の「侍でありたい」という気持ちは本物のようだ。

☆つじ・ひとなり=1959年10月4日生まれ。東京都出身。85年にロックバンド「ECHOES」のボーカルとしてデビュー。作家としては「海峡の光」で97年下半期の芥川賞を受賞。多岐にわたる才能を評価される。今月23日から福島・郡山を皮切りにライブツアー「コトノハナ 言花」(他に宮城、北海道、京都、福岡、大阪、愛知、東京)を開催。ギター1本の弾き語り形式で全国を回る。