来日中のハリウッド俳優トム・クルーズ(51)が27日、都内で新作映画「ALL YOU NEED IS KILL」(7月4日公開)の来日記者会見に出席した。

 25日に来日し、大阪、福岡、東京を1日で回る弾丸キャンペーンを敢行中。昨日もジャパン・プレミアをこなした後とあってMCから「お疲れでは?」と気遣われると「ノー! むしろファンからエネルギーをもらったよ。あんまり寝てないんだけどね」と涼しい顔で答えた。

 今作は、桜坂洋氏の同名SF小説が原作。近未来が舞台となっており、トムは外部侵略者と戦う少佐を演じる。日本の小説についてトムは「とても独創的なストーリーだね。それでいて人間らしいキャラクターでなくてはならない。だから時間をかけて役作りに励んだよ」と語った。

 プロデューサーのアーウィン・ストフ氏によると、最初の脚本の読み合わせの段階からトムは役にのめりこんでいたという。「あれはトムの自宅リビングでのことだった。いきなり、立ち上がって彼が演技を始めたのさ。スリリングな体験だったし、これはすごい映画になると確信したよ」(同氏)

 今回、出席はしていないが、トムは共演したエミリー・ブラント(31)への賛辞も忘れない。「エミリーは、スタントの経験がなかったのに、すばらしいアクションをやってのけた。『(製作サイドが)無理なことさせなかった?』って聞いたら『(コスチュームが)とても重い』だって。とても知的でチャーミングな女性だね」と笑った。

 会見終了後もさすがの一語だ。通訳の戸田奈津子さん(77)がステージを降りる際、さりげなく手をとってサポート。カリスマハリウッド俳優は最後までスターだった。