俳優の苅谷俊介(67)が13日、東京・品川区の台場船の科学館で、名ドラマ「西部警察」のDVD&ブルーレイ発売イベントを行った。

 渡哲也(72)率いる「大門軍団」の腕利きドライバー源田浩史刑事として出演した苅谷は、劇中で運転していた「特別機動車両 サファリ4WD」で登場。「30年前、この辺は13号地という呼び名の埋め立て地で、雑草が生えているだけだった。ここでカーアクションをした」と懐かしんだ。

 撮影に使用された車両は石原プロモーションが管理し、府中や小樽に保管されている。サファリは日産で整備を行い、この日のお披露目となった。軍団一いかついルックスだった苅谷は、ゴツい相棒との久々の対面に「俺は年を取ったが、こいつは足腰も丈夫。パワーをもらった。もっと遠くまで乗りたい」と笑顔を浮かべた。

 西部警察が大ヒットした当時、石原プロの天下だった。「銀座、青山、六本木と渡さんの後を付いて回った。渡さんはプライベートでも役柄の大門部長と同じく、自己犠牲の精神に満ちた立派な人」と軍団の長をたたえる。

 故石原裕次郎さんとの思い出も次のように振り返る。

「映画の助監督から転身した俺は、石原裕次郎さんに『よう、文学青年』と呼ばれるような異端児だったが、かわいがってもらって裕次郎さんと一升瓶を2本空けたこともある。石原プロは実家、西部警察はだんらんの場だった」

 スタントマンは使わず、苅谷が危険シーンもこなした。「サファリが側壁にぶつかったこともあるし、撮影で俺が火だるまになったこともある。毎日、ケガが絶えなかった」と若き日の過酷な撮影の日々に目を細めた。

 3月にポニーキャニオンから発売された全236話のコンプリートBOXが大好評で、7月16日には「西部警察 キャラクターコレクション」第2弾シリーズが発売予定。