歌手の八代亜紀(63)が3日、東京・新宿区の新宿ステーションスクエアで映画「ノア 約束の舟」(13日公開)のPRイベントを行った。

 旧約聖書に登場するノアの方舟とは、神の啓示を受けた男ノアが箱舟を作り、家族やつがいの動物を乗せて大洪水を生き延びたとする伝説。これまで映像化は不可能とされていたが、ノア役の米俳優ラッセル・クロウを主人公に感動巨編として映画化された。

「船」…といえば、やはり代表曲「舟唄」を持つ八代、ということで今回PRに努めることになった。

 八代は「映画『タイタニック』以来の感動ですね。どのシーンも胸にズキンズキン響きました。中でも、人間としての心境と神からの啓示の間で葛藤するノアが切なかったです」と語った。

 ノアは子供を守りたいという父としての思いと、神との約束の間で揺れ動く。親に内緒で歌手を目指した八代も同じ。親としては娘の成功を願いたい半面、生活の保障がない芸能界を不安視していたからだ。

「キャバレーで歌っていたころ親に心配かけましたからね。自分の父と照らし合わせました」

 そんな八代が箱舟に乗せたいものを問われると、「お鍋ですかね(笑い)。あとは、私にかかわっているみなさんや家族です」と“らしい”回答。

 その後、八代は「舟唄」を「ノア 約束の舟」替え歌バージョンで熱唱。なかなか気に入ったようで「(作詞した天国の)阿久悠さんも『いいんじゃない』と言ってくれると思う。CD化? しようかなあ~」とノリノリだった。