AKB握手会を標的にした犯人の歪んだ反逆心

2014年05月27日 20時30分

退院する川栄李奈(左)と入山杏奈

 握手会でAKB48メンバーらを襲い、殺人未遂容疑で逮捕、27日に送検される梅田悟容疑者(24)は26日、岩手県警の調べに「殺すのは誰でもよかった」と、本紙昨報通り“AKB無差別テロ”をにおわせる供述を始めた。それでも具体的な動機については語っていない。いったい梅田容疑者はなぜ、AKBの握手会をターゲットに無差別テロの凶行に走ったのか? 現地での取材を進めていくと、AKBに逆恨み的な憎悪を募らせた「心の闇」が見えてきた。

 頭に裂傷、手指を骨折した川栄李奈(19)と入山杏奈(18)が26日午後6時半ごろ、盛岡市内の岩手県高度救命救急センターを退院。2人は負傷した手と腕にはタオルを巻き、帽子を深くかぶり「ありがとうございました。ご心配をおかけしました。もう大丈夫です」と気丈に振る舞った。川栄は右手親指の骨折と裂傷、入山は右手小指の骨折や頭の裂傷で25日に縫合手術を受けた。

 26日、梅田容疑者は警察の調べに「人が集まるところで人を殺そうと思ってやった。殺すのは誰でもよかった」と“無差別テロ”をにおわせる供述。取り調べには淡々と答えるが、謝罪や反省を思わせる言葉や態度は見られないという。

 AKBについて語ることもなく、AKBメンバーを狙った動機について、具体的な供述もない。このままなら、まさに“無差別テロ”だが、地元である青森県十和田市の梅田容疑者周辺からは「国民的アイドルグループを狙ったとしか思えない」という声が聞こえる。

「彼はおとなしい見た目と違って、昔からメタルやハードロックなど激しい音楽が好きだった。だから、はやってる曲は嫌いで、明るいアイドルソングで、しかも国民的アイドルグループのAKB48は彼の“最も嫌いな存在”だったと思う。中学時代から年上の偉ぶる先輩に食ってかかったり、みんなが尻込みする不良グループにキレたり、なぜか強い者に対抗心を持ってもいたので」(地元の知人)

 いわゆる変わり者タイプで「あまのじゃく的」な性格。みんなの人気者を拒絶し、強く大きいものに食って掛かる無鉄砲さが目立っていた。こんな梅田容疑者だけに、県警も「強い意図を持ってAKBを狙った」との見方は変えていない。

「十和田市から3時間ほどかかる握手会会場までわざわざ足を運んでる。“誰でもよかった”と供述しているが、CDまで購入して握手券を持参し、長い時間列に並ぶ手間も考えると、AKB48に対して何らかの“憎悪”を抱えているのは間違いない」(捜査関係者)

 誰でもよかったとの供述は、「AKBのメンバーなら」との注釈付きと考えるのが妥当だろう。

 中学時代は陸上部で青森の県大会800メートルで2位になったほどの梅田容疑者だったが、高校を中退し、その後に入った通信制の高校を卒業後はアルバイトを続け、最近ではニート状態だった。そんな自分の境遇と秋葉原アイドルから国民的スター軍団に上り詰めたAKBが真逆に見え、憎悪を募らせた可能性もある。

 今回の握手会イベントを主催したキングレコードは今月26日、31日の名古屋市・ナゴヤドームと6月1日の千葉市・幕張メッセでの握手会延期を発表。ファンからは握手会消滅を心配する声が上がっている。