作家の渡辺淳一さんが前立腺がんのため死去

2014年05月05日 18時12分

「失楽園」や「愛の流刑地」など男女の愛を描いた恋愛小説や医療を題材にした作品で知られる直木賞作家の渡辺淳一さんが4月30日午後11時42分、前立腺がんのため東京都内の自宅で死去したことが5日、分かった。80歳だった。

 渡辺さんは1933年に北海道で生まれ。58年に札幌医科大学を卒業。66年に同大整形外科教室の講師になり、並行して小説の執筆を続けた。同大の和田寿郎教授による和田心臓移植事件をテーマにした「小説・心臓移植」を発表し、大学を退職。文筆活動に専念した。70年に小説「光と影」で直木賞を受賞。その後は医療や男女の恋愛などを題材にした作品を発表した。

 95年に発表した「失楽園」は不倫関係の男女を描いてベストセラーに。役所広司と黒木瞳で映画化、古谷一行と川島なお美でドラマ化され、「失楽園」は流行語大賞(97年)に選ばれた。

 2003年には紫綬褒章を受章。その後も「愛の流刑地」や「鈍感力」などの作品で話題を集めた。

 葬儀は家族ですでに執り行われた。